三井E&S、遠隔RTGと構内シャーシの連携技術開発を完了、荷役効率向上に貢献

 三井E&Sは6月3日、国土交通省港湾局の「港湾技術開発制度」において2023年度から2年間受託していた「ラバータイヤ式門型クレーン(RTG)と構内シャーシの連携技術の開発」を完了したと発表した。開発した着床支援機能により、遠隔操作されるRTGと構内シャーシ間のコンテナ荷役時間を短縮し、港湾の生産性向上と作業負荷軽減に大きく貢献すると期待される。

 今回開発された技術は、主に以下の3つの機能で構成され、これらが連携することでRTGから構内シャーシへの正確なコンテナ着床を支援する。実ターミナルでの実証試験では、この着床支援機能を用いることで、経験豊富な遠隔オペレーターによる手動操作と同等のコンテナ荷役時間を達成した。これにより、RTG運転経験が浅いオペレーターでも安定した時間内で作業を行うことが可能となり、熟練度による作業効率のばらつきを抑制できる。

 三井E&Sはこれまでも、生産性向上や労働環境改善を目的とした遠隔運転対応RTGの開発・販売を進めてきた。今回の構内シャーシとの連携技術は、遠隔RTGオペレーターと構内シャーシドライバー双方の作業負荷を低減し、荷役効率の安定化に寄与する技術として、今後積極的に提案していく方針。

 同社は「今後もさらなる荷役作業効率化に向けた技術開発を進め、効率的なターミナル運営に貢献していく」としている。

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