CKDは、2025年3月期決算説明会において、成長戦略および長期経営ビジョン「10年VISION GO CKD!」の進捗を公表した。半導体製造技術への深耕と海外市場体制の強化を軸に、持続的な企業価値の最大化を図る。
■半導体製造工程への対応深化とグローバル展開推進 CKDは、半導体の製造工程における技術革新に追随する方針を掲げている。エッチング、成膜、洗浄など中間工程の複雑化と製造速度向上に対応するため、同社の高精度、高耐久、高クリーンなコア技術を応用し、生産性向上に貢献する。
特に、高機能パッケージや3D積層など中間工程には精密制御技術で貢献し、CKDの強みを強化することで先端プロセスへの対応を推進する。具体的な取り組みとして、韓国での生産強化(2025年稼働予定)、ASEAN市場に対応するマレーシア・中国での半導体関連機器生産強化、台湾でのテックセンター設立による顧客密着体制の構築を進めている。また、米国オースティン工場にもテックセンターを設置し、半導体ビジネスの拡大を図る。
■「10年VISION」の軌跡と次なる成長戦略
CKDの長期経営ビジョン「10年VISION GO CKD!」は、2015年の「GLOBAL CKD」に始まり、2018年には「Challenge CKD」としてインド・ASEAN地域での生産強化、新商品・新事業、特に二次電池分野への注力、半導体分野での生産体制強化(米国オースティン工場・北陸工場竣工)を推進した。
2021年の「Build-up CKD」では、海外市場強化、先端デバイスメーカーとの源流開発強化、台湾TOYO社との共同開発、日機電装との経営統合などを通じ、自動機・機器の両事業と拠点増強を進めた。
そして、「Exciting CKD 2025」では、中国での販売体制構築とサービス・サポート体制強化、EV車向け電池製造システムへの特化、半導体向け微細化対応、空気圧基幹商品の高機能化、電動商品のバリエーション強化などが盛り込まれている。この他、中国新工場の竣工や四日市工場のマザー工場化、国内サービス事業強化、透明体検査装置の発売、半導体向け生産体制増強、長寿命機器HPシリーズの発売、IoT・ネットワーク対応の拡大、環境負荷低減型商品の開発にも取り組む。
CKDはこれらの取り組みを通じて、持続的な成長と企業価値の最大化を目指す方針である。
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