三菱重工グループの三菱ロジスネクスト(京都府長岡京市)とAGV(無人搬送車)メーカーの愛知機械テクノシステム(名古屋市熱田区)は6月2日、小型AGV「CarryBee(キャリビー)」シリーズの販売で協業を開始したと発表した。両社は今後、無人けん引車を含む複合的な無人搬送システムの提案力を高め、顧客の物流現場の自動化を後押しする。
労働力不足が深刻化するなか、物流業界では無人化・省人化のニーズが一段と高まっている。両社は、1トン以下の軽量搬送に強みを持つCarryBeeと、重量物搬送に対応する三菱ロジスネクストの無人フォークリフト(AGF)などを組み合わせることで、幅広い搬送課題に応える体制を整える。
三菱ロジスネクストは、国内約400拠点の販売網を活かしてCarryBeeの販売を担い、製品ラインアップの補完により、トータルソリューションの提供を図る。今後はCarryBeeに限らず、他分野での協業の可能性についても協議していく方針。
両社の製品は、三菱重工が横浜製作所内で運営する共創拠点「Yokohama Hardtech Hub(YHH)」の実証施設「LogiQ X Lab(ロジックス・ラボ)」でも展示されており、先進的な物流自動化ソリューションのモデルケースとして活用されている。
三菱ロジスネクストは、2017年に発足した総合物流機器メーカーで、フォークリフトや無人搬送システムなどを国内外で展開。2025年3月期の売上高は約6,656億円で、7割以上を海外が占める。
一方、愛知機械テクノシステムは1998年に愛知機械工業の子会社として設立され、CarryBeeブランドで多様な業界向けAGVを開発・販売している。低床型や屋外走行対応型など多彩なラインアップを持ち、柔軟なカスタマイズ対応にも強みを持つ。
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