アサカ理研、EV用リチウムイオン電池再生工場を増設へ 

・投資額95億円に増額、2026年10月稼働開始予定

 アサカ理研(福島県郡山市)は5月30日、電気自動車(EV)のリチウムイオン電池(LiB)再生事業の強化に伴い、いわき工場(福島県いわき市泉町黒須野字江越246-23 )の増設に関する計画を変更すると発表した。当初約70億円だった設備投資総額を約95億円に増額し、竣工および稼働開始予定を2026年10月とすることを決定した。

 アサカ理研は、持続可能な循環型社会の実現を目指し、廃棄されるLiBに含まれるリチウム、コバルト、ニッケル、マンガンなどのレアメタルを回収・再生し、再び原料として安定的に供給する「LiB to LiB」(水平リサイクル)の実現を目指している。同社はいわき工場において、LiB再生処理にかかる環境負荷(CO2排出・廃棄物など)を大幅に低減しつつ、高い回収率を達成する独自工程の導入に向けて研究開発および設備投資を進めてきた。

 今回の計画変更は、生産効率を大幅に向上させる新たなプロセスを開発したことによるもの。この新プロセスの導入に伴い、追加の設備投資が必要であると判断し、投資額を増額する運びとなった。

 なお、本件による2025年9月期連結業績予想の変更はないとのこと。本事業の投資回収は2035年までに完了する見込みであり、LiB再生事業の詳細については、同日開示された「新たな事業の開始に関するお知らせ」で確認できる。

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