日本ロボット工業会、24年受注は1.3%減の8,321億円、生産は12.4%減の7,811億円、2年連続減少

 日本ロボット工業会は5月30日、2024年暦年(1~12月)のマニピュレータ・ロボットの受注、生産、出荷実績(会員・非会員合計)を発表した。年間の受注額は前年比1.3%減の8,321億円、生産額は同12.4%減の7,811億円と、いずれも2年連続の減少となった。出荷台数も前年を下回った。

 世界経済の不透明感が強まるなか、中国経済の減速などを背景に、ロボット需要は年間を通して軟調に推移。受注台数は18万2,464台(同8.2%減)、生産台数は17万6,215台(同20.1%減)と大幅に減少した。出荷台数は18万1,412台(同20.2%減)で、国内向けは自動車製造業向けが好調だったものの、輸出が落ち込み、全体として減少した。

 輸出のうち電子部品実装用ロボットは3年ぶりに増加し、台数は1万2,809台(同13.0%増)、金額は2,070億円(同11.3%増)だった。一方で、溶接用やマテリアルハンドリング(マテハン)用は減少し、特に溶接用は台数・金額ともに30%以上落ち込んだ。

 国内出荷額は2,289億円(同2.9%増)と2年ぶりに増加し、業種別では自動車製造業向けが前年比9.8%増の1万2,921台、同11.6%増の612億円と大きく伸びた。

 2025年の見通しについて同会は、米国の関税政策や地政学的リスクによる不確実性を指摘しつつ、足元では受注の好調さが続いているとした。世界的な自動化ニーズの高まりを背景に、2025年の受注額は前年比4.6%増の8,700億円、生産額は同6.3%増の8,300億円と、いずれも3年ぶりの増加を見込んでいる。

 詳細は、以下の関連資料参照。

 添書24

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