タクマ傘下の日本サーモエナー(東京都港区)は5月28日、リサイクル木質チップを燃料とする木質バイオマス蒸気ボイラ「BSU-1200N型」の販売を開始したと発表した。独自設計による安定稼働と高効率を両立した機種で、カーボンニュートラルの実現を目指す顧客の需要に応える。
新製品は、簡易ボイラーと小型ボイラーを組み合わせることで、熱効率85%を達成。安定的な連続運転が可能で、リサイクル木材を活用することにより、CO2排出量の削減にも寄与する。バグフィルタによる排ガス処理方式を採用し、近隣環境への配慮も図った。
運転面では、50立方メートルトラック2台分のチップを貯留可能とし、自動運転による省人化を実現。人件費の削減効果が見込まれるほか、機器は全て屋外設置型で、建屋が不要となることから、土木建築コストの抑制にもつながる。
また、「令和6年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」の「工場・事業場型」に該当する場合、基礎工事などの関連工事は補助金の対象となる可能性がある。
多缶設置とチップリターンコンベヤを導入することで負荷追従性を追求。さらに、簡易・小型ボイラーのため検査機関による性能検査は不要で、定期整備も1回あたり約3日と短期間で済む。
日本サーモエナーは今後、水素焚きの真空式温水発生機や木質チップ焚きの無圧式温水機など、脱炭素関連製品の展開を強化し、拡大する環境対応型製品のニーズに応えていく方針だ。
<BSU-1200N型 概要>
• 型式:BSU-1200N
• 規格:簡易ボイラー+小型ボイラー
• 最高使用圧力:0.98MPa
• 換算蒸発量:1,200kg/h
• 熱効率:85%
• 使用燃料:木質チップ
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