建設機械大手のコマツ(Komatsu)の豪州法人であるコマツ・オーストラリアは、パプアニューギニア(PNG)での販売体制強化に向け、これまで現地で同社製品の販売・サービスを担っていた代理店「UMWニウギニ」を買収し、同社を「コマツ・ニウギニ(Komatsu Niugini Limited:コマツニューギニ株式会社、以下KNL)」として再編した。新体制は2025年5月1日付で発足した。
同社によると、買収はUMWニウギニの合弁構造に変化があったことを受けたもので、これによりKNLはコマツグループの100%子会社となる。運営はコマツ・オーストラリアが担い、今後はオセアニア地域での実績とノウハウを活かして、サービス体制を一層強化する方針だという。
コマツ・オーストラリアのショーン・テイラー社長は、「これまで築いてきた現地との信頼関係を尊重しつつ、豪州側の技術力や人材育成力を活かして、PNG市場にさらに貢献していく」と述べた。オーストラリアとPNGの両国にビジネスを持つ顧客への支援体制も視野に入れる。
KNLはポートモレスビーに本拠を構え、従業員数は約100人。モロベ・マイニングやモニエール、ディジセル、IPWENZ建設など、同国有数の建設・資源関連企業を主要顧客に抱える。同国では1970年からコマツ製品が展開されており、現在は1200台超の建設機械が稼働中で、高い市場シェアを誇る。
新体制では、現地法人のゼネラルマネージャーにダッシュ・ラヤット氏が就任。引き続き、ポートモレスビーの拠点を中心に事業を展開する。テイラー社長は「地元チームの専門性と、グローバルな知見を融合させ、より大きな価値創出につなげていきたい」と語った。
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