トプコンソキアポジショニングジャパン、自動墨出しロボット「HP SitePrint」の取り扱い開始へ

 トプコンソキアポジショニングジャパン(東京都板橋区)は5月15日、HP社の自動墨出しロボット『HP SitePrint』の取り扱いを開始すると発表した。慢性的な人材不足や高齢化が進む日本の建設業界において、同ソリューションは墨出し作業の生産性を最大10倍に向上させ、現場のデジタル化を強力に推進する見込み。

■「杭ナビ」LN-150と連携し、高精度な墨出しを自動化
 建設現場における墨出し作業は、建物の位置や形状を正確に決定する上で不可欠な工程だが、その複雑さゆえに熟練した技術と時間を要する。『HP SitePrint』は、トプコンの“杭ナビ”LN-150を位置センサーとして活用し、この複雑な墨出し作業を高精度で自動化することを可能にする。
 
■『HP SitePrint』が変える建設現場
 高精度・高速墨出しで品質向上とヒューマンエラー防止に貢献
『HP SitePrint』の最大の特徴は、設計図面データをそのまま床面に再現できる点にある。直線、破線、曲線といった複雑な形状に加え、文字やマークの描画にも対応し、設計との誤差を最小限に抑えることでヒューマンエラーを防止し、建設工事全体の品質向上に寄与する。また、AIが最適なルートを自動選定し、高速での墨出し作業を実現。衝突回避や落下防止センサーなど、最新のセンサー技術により安全性も確保されている。

■作業コストとダウンタイムを大幅削減
 墨出し作業は従来、専門業者への外注が多かったが、『HP SitePrint』の導入により自社内での完結が可能となる。これにより、人件費の大幅削減に加え、外注先のスケジュールに左右されることなく作業の中断を最小限に抑えられ、全体的な作業効率の向上が期待される。

■作業の省力化を推進し、人材不足の課題に対応
 ロボットによる自動化は、複雑なレイアウトの墨出し作業でも短時間で正確な実行を可能にする。これにより、作業員の負担が大幅に軽減され、深刻化する建設業界の人材不足や技術継承といった課題の解決に貢献すると見込まれる。

■今後の展望
 トプコンソキアポジショニングジャパンは、『HP SitePrint』の導入が日本の建設現場における生産性向上とデジタル化を加速させると期待を寄せている。なお、LN-160との接続については順次情報が更新される予定。また、利用にあたっては従量課金制が採用されており、サービス内容や金額については問い合わせが必要だ。
この革新的な自動墨出しロボットが、日本の建設業界にどのような影響を与えていくのか、今後の動向が注目される。

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