プレス加工大手の東プレ(東京都中央区)は5月23日、栃木県河内郡上三川町にある栃木事業所で、冷凍車関連製品の生産体制強化を目的とした工場増設計画を発表した。投資総額は約36億円。2025年上期に着工し、2028年上期までに生産能力を現在の年1万5,000台から1万8,000台へ引き上げる。
同社の栃木事業所は、冷凍車のコンテナと冷凍装置の一貫生産体制を敷く中核拠点。今回の計画では、第六工場を新設する第一期工事と、第二・第三工場を拡張する第二期工事の二段構えで進める。省人化にも配慮した最新設備を導入し、生産効率の向上と人手不足対策を図る。
背景には、冷凍物流の需要拡大と、部材供給体制の安定化を受けた市場シェアの拡大戦略がある。東プレは、「持続的な成長と市場ニーズへの柔軟な対応を目指す」としており、コールドチェーン分野での存在感をさらに高める構えだ。
1935年創業の同社は、自動車部品や空調機器、電子機器などの製造も手がけており、日本やアジア、北米を中心にグローバル展開を進めている。2025年4月には創立90周年を迎えた。
<栃木事業所 新設・増築計画の概要>
事業所名 : 栃木事業所
所在地 : 栃木県河内郡上三川町
生産品目 : 定温物流関連製品(冷凍車)
計画内容 : 第六工場の増設(第一期)および 第二・第三工場の拡張(第二期)
(冷凍車コンテナおよびパネル生産の増強)
総延床面積 : 8,030 ㎡
総投資予定額 : 約 36 億円
着工 / 稼働 : 第一期 2025 年上期 / 2026 年上期(予定)、第二期 2026 年下期 / 2028 年上期(予定)
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