バルメット、米国シルバモに大規模抄紙機改修を供給

 Valmet(バルメット):2025年5月20日

 製紙業界向け技術の世界的リーダーであるバルメットは2025年5月21日、米国の製紙大手Sylvamo (以下、シルバモ)に対し、ノースカロライナ州イーストオーバー工場にある抄紙機PM2の大規模な改修プロジェクトを受注したことを発表した。この改修には、新型ヘッドボックスの導入、機械の各セクションの強化、および産業用インターネットソリューションが含まれる。稼働開始は2026年末を予定している。

 今回の受注は、バルメットの2025年第1四半期の受注に含まれるが、契約金額は非公表となっている。

■最先端技術でコスト削減と生産性向上へ

 シルバモ社のPat Wilczynski(パット・ウィルチンスキー)業務執行担当上級副社長は、「バルメット社への投資は、非塗工紙分野へのコミットメントと、低コスト資産の強化を明確に示すものです。イーストオーバー工場は世界で最も競争力のある製紙工場の一つであり、当社の将来にとって不可欠な部分です。今回の近代化により、今後何年にもわたって技術革新の最前線にあり続けることができるでしょう」とコメントしている。

 バルメット社のGregory Van Handel(グレゴリー・ヴァン・ハンデル)北米担当コーポレートアカウントマネージャーは、「この度のプロジェクトで、シルバモ社とのパートナーシップを継続できることを大変嬉しく思います。このプロジェクトは、シルバモ社のコストを大幅に削減し、能力を向上させるでしょう。すでに低コストの資産に投資することを信じる顧客と協力できることは素晴らしいことです」と述べている。

■最新技術で「紙の質」と「効率」を追求
 今回の改修には、新型のOptiFlo Gapヘッドボックス、OptiFormer Gapフォーミングセクション(シューおよびブレード技術を伴う)の再構築、ならびに原料調成および機械のその他各セクションの強化が含まれる。
 また、バルメット社の産業用インターネットソリューションも導入される。これにより、コネクティビティの向上や、バルメット・パフォーマンスセンターからのオンデマンド遠隔専門家サポートが提供されるほか、抄紙機用消耗品およびスペアパーツパッケージも含まれる。
さらに、Valmet IQ Steam ProfilerやIQ Dilution Profilerなどの自動化ソリューション、および既存のValmet DNA Machine Monitoringシステムの拡張も行われる予定だ。
幅9,450mm(ワイヤー幅)のこの抄紙機は、高品質な高級紙を生産する。

■シルバモ社について
 シルバモ社は、欧州、中南米、北米に工場を持つグローバルな製紙会社である。「選ばれる雇用主、サプライヤー、投資先」となることをビジョンに掲げ、再生可能な資源を教育、コミュニケーション、エンターテイメントに不可欠な紙に変換している。テネシー州メンフィスに本社を置き、6,500人以上の従業員を擁する。2024年の純売上高は38億ドルであった。

■バルメット社について
 バルメット社は、パルプ、紙、エネルギー産業向けのプロセス技術、自動化、サービスを提供する世界的なリーディングカンパニーである。自動化およびフロー制御ソリューションにより、さらに幅広いプロセス産業にサービスを提供している。世界中に19,000人以上の専門家がおり、顧客に寄り添い、顧客のパフォーマンス向上に日々貢献している。
 225年以上の産業史を持ち、継続的な改善、持続可能性、刷新において確固たる実績を誇る.2024年の純売上高は約54億ユーロ。バルメット社の株式はナスダック・ヘルシンキに上場されており、本社はフィンランドのエスポーにある。

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