オカダアイヨンが5月14日に発表した2025年3月期(2024年度)連結業績によると、売上高26,582百万円(以下、前期比1.9%減)、営業利益2,279百万円(16.2%減)、経常利益2,238百万円(20.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,475百万円(21.8%減)となった。
■セグメント別経営成績
<国内セグメント> 国内セグメントは、売上高20,601百万円(1.7%増)と増収となった。
機種別には、主力の圧砕機は再開発やビル・工場等の建替等による解体需要が引き続き堅調なことに加え、増産による納期短縮等も後押しし売上高9,529百万円(12.0%増)となった。つかみ機も木造解体、災害復興等の需要は引き続き堅調で売上高1,609百万円(2.3%増)と微増ながら増加となった。
ケーブルクレーン事業は、再生可能エネルギーとして見直されている水力発電所の改修工事などの受注が引き続き堅調に推移し売上高1,305百万円(5.3%増)となった。一方、輸入商材の大型環境機械は円安進行による仕入価格の高騰から引き続き販売に苦戦し売上高622百万円(0.5%減)となった。
林業機械は売上高1,799百万円(6.1%減)となったが、子会社南星機械との営業統合から今年度は2年目に入り今後は更に販売体制強化を進めていく。アフタービジネスに関しては、原材料売上高2,039百万円(3.6%減)と減少したが、修理売上高に関しては1,169百万円(0.8%増)と微増となった。
セグメント利益は原材料価格の上昇に対応した販売価格の値上げにより利益を維持できたこと及び増収が寄与し、1,928百万円(6.1%増)と増益となった。その結果、国内セグメントは過去最高売上、営業利益を更新した。
<海外セグメント>
海外セグメントは、売上高5,981百万円(12.6%減)と減収となった。
主力地域の北米では販売先での在庫調整などによる買い控えの影響が引き続き大きく、売上高4,218百万円(12.4%減)となった。欧州は米国同様、前期後半からの需要の減速影響を受け売上高994百万円(14.0%減)となった。アジア地域においても市場全体の需要減の影響もあり売上高490百万円(16.0%減)となった。
セグメント利益に関しても北米地域での減収影響が大きく345百万円(61.9%減)と大幅な減益となった。
■ 2025年度の見通し
2025年度の見通しについては、日本経済は個人消費や設備投資等の内需の回復を背景に緩やかな成長が期待され、世界経済は高金利の影響が残り減速するものの緩やかな成長が見込まれる。一方で米国の関税・貿易政策の影響や地政学的緊張、インフレの継続懸念という不確実性が高まる中で、国内外の経済動向は予断を許さない状況が続くと思われる。
同社の関連業界は、国内では全国各地の老朽インフラの再整備、大都市圏での再開発、災害復興や耐震・免震構造への建替え、資源再利用のためのリサイクル、森林・林業再生プランに基づく林業機械化などを背景に、解体環境アタッチメントや林業機械の需要は引き続き堅調に推移すると期待される。また、海外では欧米各国をはじめ全世界的に、インフラ整備・解体工事・鉄スクラップ関連の需要は今後も中長期的な拡大が見込まれる。
2026年3月期(2025年度)連結業績予想は、売上高280億円(前期比5.3%増)、営業利益25億円(同9.7%増)、経常利益25億円(同11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益 17億円(同15.2%増)。
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