・阿見工場も15億円投資、チーズを増産
雪印メグミルク(本社:東京都新宿区)は5月14日、同日開催の取締役会において、チーズ増産に向けた設備投資をすることを決議したと発表した。
雪印メグミルクは、今期より始まる新経営計画である「Next Design 2030」において、新たな発想を基に生産体制を進化させ、乳の価値と需給構造の転換を目指している。この計画の第一弾として、なかしべつ工場での新たなチーズの増産と、チーズ製造時に
発生するホエイのパウダー化のための設備更新を決定した。 また、 阿見工場では、北海道産チーズを原料とした新たなチーズの増産に向けた設備投資も行う。
100周年を迎えたいま、乳製品工場の新機軸とする投資によって、国内生乳需給上の FAT・SNF のアンバランス課題の解消に貢献し、「食の持続性の実現」と事業成長による「企業価値の向上」の両立を図る。
※FAT(脂肪分:バターなど) 、SNF(無脂乳固形分:脱脂粉乳やチーズなど)
<投資概要>
(1)高付加価値チーズの生産を可能とする新技術の導入
雪印メグミルクの強みであるチーズ市場でのプレゼンスをさらに高めるため、これまでに蓄積した製造ノウハウと新技術を組み合わせた新たな高付加価値チーズの製造設備を導入する。
(2)粉乳設備の能力増強
将来の乳需給に柔軟に対応できるように、粉乳設備の能力を既存の約3倍に拡大する。また、デジタル化や省人化設備を活用し、生産効率の大幅な向上を図る。
(3)環境負荷低減
最新技術によるエネルギーの効率化を通じて、大幅な環境負荷低減を目指す。
<なかしべつ工場>
住所:北海道標津郡中標津町丸山 2-9
投資額:約 460 億円
設備投資の内容:チーズ製造設備・粉乳設備・排水処理設備・事務厚生設備等
最大生乳処理能力:約 300,000t/年
生産品目:チーズ・ホエイパウダー等
工事着工予定 :2026 年 5 月
稼動開始予定:2028 年度上期より順次
<阿見工場>
住所:茨城県稲敷郡阿見町星の里 22
投資額:約 15 億円
設備投資の内容:チーズ製造設備等
チーズ増産量:約 1,000t/年
工事着工予定:2027 年 4 月
稼動開始予定:2028 年度上期