牧野フライス製作所が4月30日に発表した2025年3月期(2024年度)連結業績によると、売上高は2,342億16百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益185億16百万円(同13.1%増)、経常利益200億90百万円(同6.2%増)、純利益144億15百万円(同9.8%減)となった。また、受注は2,379億55百万円(前年同期比11.5%増)で前年度を上回った。景気全体が低迷気味であった中国において安定して受注を獲得することができたほか、第3四半期以降はアメリカでの航空宇宙関連向けの受注が堅調に推移した。
牧野フライス2025年3月期通期データ
2024年度の報告セグメント別の受注状況(現地通貨ベース)は以下のとおり。
<セグメントⅠ >( 牧野フライス製作所「個別」および国内連結子会社 ) 牧野フライス製作所の国内受注は、前年度並みとなった。産業機械向け及び、半導体製造装置関連向けが底堅く推移した。
<セグメントⅡ >( MAKINO ASIA PTE LTD )
アジアの受注は前年度を上回った。中国は新エネルギー車関連向けを中心とした部品加工向けが堅調に推移した。インドは商用車を含む自動車関連の部品加工向けが底堅く推移し、航空機向けが増加したことで、前年度を上回った。アセアンは半導体製造装置関連向けの受注が継続しており、前年度を上回った。
<セグメントⅢ >( MAKINO INC. )
アメリカの受注は前年度を上回った。航空宇宙関連向けが第3四半期以降高水準で推移した。産業機械や自動車関連向けを中心とした部品加工向けは底堅く推移した。
<セグメントⅣ >( MAKINO Europe GmbH )
ヨーロッパの受注は前年度を上回った。景気の低迷によりお客様の設備投資に対する慎重な姿勢は継続したが、航空機関連が底堅く推移した。
■今後の見通し
次期の報告セグメント別受注見通し(現地通貨ベース)は以下のとおり。
<セグメントⅠ >(牧野フライス製作所「個別」および国内連結子会社)
2025年度の連結受注は、24年度比で円高を想定しているが、2,450億円(前期比2.9%増)で前期を上回る計画。
2025年度の報告セグメント別の受注見通し(現地通貨ベース)は以下のとおり。
<セグメントⅠ> (牧野フライス製作所「個別」および国内連結子会社)
牧野フライス製作所の国内受注は24年度を上回る計画。データセンタ関連やエネルギー関連の需要増加に伴う受注拡大に向けた取り組みを継続する。半導体製造装置関連の他、自動車関連のうち、生産性の向上を見据えた多軸機や自働化システムの受注増加にも注力する。
<セグメントⅡ >( MAKINO ASIA PTE LTD)
2025年度のアジアは24年度を上回る計画。中国は、新エネルギー車を中心とした部品加工向けの他、電気電子部品関連を含む金型向けの受注が増加する計画。インドは24年度を上回る計画。航空機向けの商談が増加傾向にある他、建機、農機関連の商談も増加傾向にあり、受注につなげられるよう努める。アセアンは24年度を上回る計画。半導体製造装置向け及び、中国をはじめとした他地域からアセアンへの設備投資が増加する見通し。
<セグメントⅢ >( MAKINO INC.)
2025年度のアメリカは24年度並みとなる計画。引き続き航空宇宙向けは堅調を維持すると見ている。また、自動車関連では、販売が好調な車種の増産に関する商談が出てきており、受注につなげられるよう努める。
<セグメントⅣ >( MAKINO Europe GmbH )
2025年度のヨーロッパは24年度を上回る計画。航空機向けは堅調に推移すると見ている。油圧機器関連やエネルギー関連の商談が増加しており、受注につなげられるよう努める。
■2025年3月期の見通し
2025年3月期(24年度)の連結業績予想は次のとおり。売上高2,400億円(前期比2.5%増)、営業利益215億円(同16.1%増 )、経常利益220億円(同9.5%増)、親会社株主に帰属す る当期純利益180億円(同24.9%増)
牧野フライス製作所の2025年3月期 決算短信
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