住友重機械、25年1〜3月売上は5.2%減の2,415億円、受注は18%増の2,602億円

 住友重機械工業が4月28日に発表した2025年12月期第1四半期(1〜3月)の連結業績によると、受注高は2,602億円(前年同期比18%増)、売上高は2,415億円(同5%減)、営業利益は112億円(同39%減)、経常利益は100億円(同46%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は65億円(同52%減)となった。

 第1四半期における同社グループを取り巻く経営環境は、国内において設備投資や輸出が緩やかな回復に向かう一方、半導体市況の持ち直しには引き続き足踏みが見られた。海外においては、米国では通商政策による不透明感が増す中で、足元では引き続き景気が堅調に推移した。欧州ではドイツを中心に景気の停滞が続き、中国でも内需拡大を目指した政策効果は限定的で景気の低迷が続いた。
 このような経営環境のもと、同社グループは「中期経営計画2026」に基づき、製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大することを目指し、強靭な事業体の構築に向け、収益力の改善、資本効率の向上、新事業探索の強化を遂行するとともに、SDGsへの貢献拡大及び環境負荷低減への取組み強化などの施策を推進してきた。

■セグメント別の状況
①メカトロニクス
 減・変速機は米国、欧州、アジアのそれぞれで受注が増加し、半導体関連も一部で受注が増加した。受注の増加に伴い、売上、営業利益も増加した。
 この結果、受注高は673億円(前年同期比16%増)、売上高は645億円(同4%増)、営業利益は48億円(同13%増)となった。

②インダストリアル マシナリー
 プラスチック加工機械事業は、中国での需要の増加により、受注、売上は増加した。一方、欧州での採算の悪化により営業利益は減少した。その他の事業では、海外向け医療関連で受注が増加した。一方、主に半導体関連において受注残が少なかったことから売上、営業利益は減少した。
 この結果、受注高は544億円(前年同期比6%増)、売上高は486億円(同10%減)、営業損失は4億円となった。

③ロジスティックス&コンストラクション
 油圧ショベル事業は、主に北米で代理店の在庫調整が進んだことから受注が増加した。一方、受注残が少なかったことから売上、営業利益は減少した。
 その他の事業では、建設用クレーン事業は海外での受注が増加した一方、売上、営業利益は前年同期並みとなった。運搬機械事業は市況が堅調で受注、売上は増加したが、高採算案件の減少により営業利益は減少した。
 この結果、受注高は954億円(前年同期比13%増)、売上高は815億円(同14%減)、営業利益は33億円(同64%減)となった。

④エネルギー&ライフライン
 エネルギープラント事業は、欧州でのサービス案件拡大により受注が増加した。受注残が少なかったことから売上は減少しましたが、採算改善により営業利益は増加した。その他の事業は、水処理装置など全般に受注が増加し、受注残があったことから売上、営業利益も増加した。
 この結果、受注高は414億円(前年同期比66%増)、売上高は449億円(同5%増)、営業利益は30億円(同239%増)となった。

⑤ その他
 受注高は17億円(前年同期比2%増)、売上高は19億円(同19%増)、営業利益は5億円(同6%)となった。

■ 2025年12月期連結業績予想
 2025年12月期の連結業績予想(下記)については、 2025年2月14日公表数値の修正は行っていない。

 売上高1兆900億円(前期比1.8%増)、営業利益600億円(同8.9%増)、経常利益530億円(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益280億円(同262.6%増)。

 住友重機械工業の2025年12月期第1四半期決算短信

 決算説明資料