大林組、可搬型バッテリーを活用したGX建設機械の運用実証実験を実施

・建設現場の給電体制を整備しGX建機の普及促進を目指す

 大林組は4月24日、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、建設現場に可搬型バッテリーを導入し、GX建設機械の運用実証実験を行ったと発表した。

 大林組は、脱炭素化に向けた施策の一つとしてGX建設機械の普及促進を図っている。一方、大型のGX建設機械は現在のバッテリー容量で終日作業することが難しく、かつ、充電スポットへの移動を考慮した運用が必要。また充電に必要な電力が大きいため、建設現場で充電を行う場合に電源設備の増設や充電スペースの確保が必要になるなど、さまざまな課題が普及に向けた障壁となっていた。

 今回、首都圏の建設現場において可搬型バッテリー(電池容量:85.24kWh)を導入し、電動移動式クレーン(25t吊り)の充電、給電方法を検証する実証実験を行った。今回導入した可搬型バッテリーは、運搬、設置が容易で速やかにできるため、稼働中のクレーンの近くに設置することで、充電のたびに建機を移動させる必要がなくなった。また、作業休憩時に建機を充電したり、可搬型バッテリーから直接給電して建機を稼働させることで、1日8時間のクレーン作業を実施できることを確認した。

 可搬型バッテリーの充電は、工事現場の電気使用量が少ない夜間などの時間帯に行うか、工事現場外の拠点で充電し、容量の少なくなった可搬型バッテリーと入れ替えることで、建設現場の電源設備に左右されない電力供給の体制を整えることが可能。

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