フラットフィールド 、東京都市大学 、金沢工業大学、オリエンタルコンサルタンツ の4機関で構成するプロジェクトは、4月23日、環境省の「令和6年度水素内燃機関活用による重量車等脱炭素化実証事業」において、水素のみを燃料に用いる「水素専焼エンジン」を搭載した油圧ショベル(水素専焼エンジンショベル)を開発し、実際の工事現場での実証試験を行ったと発表した。
同事業では、住友建機製の20トンクラスの中型油圧ショベル「SH200-7」をベース機として使用し、ピストンやシリンダヘッド等を水素専焼に対応した部品に交換することで、ディーゼルエンジンから水素専焼エンジンへの改造を実現した。
また、ショベル機体後部への脱着が可能な水素カードル(燃料容器を数本まとめたもの)を製作・搭載した。このカードルは、一般の高圧ガス販売事業者の事業所で充填したものを一般のトラックで搬送し、フォークリフトまたはクレーンでショベルに脱着、交換することで、多様な現場において水素を継続的に供給することができる。
実証試験では、水素専焼エンジンショベルの動作・性能を試験し、油圧ショベルとしての作業を行うにあたり大きな問題がないことを確認し、さらに神戸市ポートアイランドの工事現場で継続運転を実施して本プロジェクトを完了した。
住友重機械工業および住友建機は、この実証試験において油圧ショベル本体の提供と技術的な助言を行った。住友重機械グループは、今後のカーボンニュートラルの実現に向け、同試験への参加を通して建設機械・荷役機械における水素の利活用の可能性を探っていく。
住友建機は、低炭素社会実現に向けて以前から各種新技術の開発を進めており、施工過程の効率向上による排出CO2の削減や、熟練技術者不足解消に貢献できるICT油圧ショベルを販売している。また、新技術として2023年5月に開催された「建設・測量生産性向上展」(CSPI-EXPO)において、7.5トン小型電動ショベルやアスファルトフィニッシャの自動運転等を公開した。さらに、2025年6月に開催される「第七回 国際建設;測量展」(CSPO-EXPO 2025)では、新たに13.5トンの電動ショベルの技術を公開予定。
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