ディスコ、広島事業所郷原工場の建築を決定

 ディスコ(東京都大田区)は4月18日、広島県呉市より購入した呉市総合スポーツセンター(同市郷原町)に、新工場(広島事業所郷原工場)を建築することを決定したと発表した。新工場は、精密加工ツール※1の生産に用い、今後3期に分けて建築する予定。

※1:精密加工ツール:ダイシングソー、グラインダといった精密加工装置に取り付けて高速回転させ、さまざまな素材を精密に加工する消耗品である砥石

■建築の目的
・生産能力の向上
 生成AIや次世代通信技術のさらなる普及、自動運転技術の進展、カーボンニュートラルへのニーズなどにより、中長期的な半導体・電子部品市場の拡大が見込まれる。半導体・電子部品の製造に用いられる弊社の精密加工ツールの需要も継続的に増加することが想定されるため、生産能力の拡大が求められている。こういった顧客からの要望に対応できるよう、新工場の建築を決定した。

・BCM対応力・生産効率の向上
 現在、広島事業所の呉工場・桑畑工場および長野事業所の茅野工場でおこなっている精密加工ツールの生産のうち、呉工場と桑畑工場の精密加工ツール生産機能を順次、郷原工場に移設・集約していく予定。これにより生産効率を高めると共に、高潮リスクのある呉工場から生産移転することで、BCM※2対応力も高めていく。

※2:BCM:Business Continuity Management/事業継続管理

<郷原工場第一期工事概略>※3
所在地:広島県呉市郷原町字ワラヒノ山地内
建築面積:13,179 m²
建屋構造:S+RC造11階建て・免震構造
延床面積:133,570 m²
建築費用:330 億円
着工日:2026年2月1日
竣工日:2028年4月30日

※3 第1期工事で建築する建屋に関する情報。郷原工場(呉市総合スポーツセンター)全体の土地面積は218,539 m²

 なお、第2期以降の工事については、市況を鑑みながら、適宜判断していく予定。

■呉市総合スポーツセンター取得の経緯
2023年 2月:呉市との優先交渉権を得る
2023年11月:正式売買契約締結
2025年 4月:呉市よりディスコに所有権移転
取得金額:25億円

■株式会社ディスコについて
 ディスコは、半導体や電子部品の製造に使用されるダイシングソーやグラインダなどの精密加工装置、および装置に取り付けて使用する精密加工ツールを提供する「半導体製造装置メーカー」。これら製品に加え、装置とツールの利用技術の提供により顧客の最適な加工結果を追求してきた結果、国内外のデバイスメーカーおよび半導体受託製造企業などに広く、製品・加工技術が採用されている。詳細については、ウェブサイトwww.disco.co.jpを参照。

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