一般社団法人 日本陸用内燃機関協会(陸内協)は4月1日、令和7(2025)年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度103.4%の9,506千台の見通しだと発表した。
この見通しは、令和7(2025)年1月下旬より3月上旬にかけてエンジンメーカー16社を対象にアンケート調査を実施し、令和6年(2024)度陸用内燃機関の生産(国内、海外)・輸出実績見込み及び令和7年度の当初見通しをまとめた。この調査は当初(2月調査)、中間(8月調査)の年2回実施している。
以下、リリース原文。
令和6年度の国内生産台数は、ガソリン機関では、特に2ストロークエンジン搭載機の需要増加の影響により対前年度比103.6%の1,333千台と3年振りのプラスとなりました。一方で、ディーゼル機関、ガス機関共に前年度比マイナスとなり、全体では同92.5%の2,762千台と3年連続減少の見込みとなりました。
また、海外生産台数は昨年に続き7,000万台を下回る水準ではあるものの、ガソリン機関およびガス機関の対前年度比はそれぞれ103.3%、105.4%と微増となり、全体では同102.7%の6,429千台と微増となる見通しとなりました。
国内と海外を合わせた生産台数は、対前年度比99.4%の9,161千台と3年連続の減少の見通しとなり、昨年に続き1千万台割れの水準となりました。令和6年度の中間見通し時点では対前年度比プラスの見通しでしたが、国内生産が下方修正され、対前年度比マイナスの見込みに転じました。
令和6年度は、国内では、ガソリン機関の一部を除けば、物価高騰の影響で需要の低迷および在庫過多の状態が続いております。欧米では、金利の高水準、インフレ、などの影響により、特に、ディーゼル機関への重要の低迷が続く状況となりました。
令和7年度も引き続き、需要の低迷は続くものの、後半には、在庫過多の状態が徐々に解消されていくことや北米での経済対策や欧州の景気が底打ちとなるなどが見通されている状況もあります。
このような中、令和7年度の国内生産は、ディーゼル機関の減少は続くものの、ガソリン機関、ガス機関共に増加となり、対前年度比102.0%の2,816千台と4年振りに増加する見通しとなりました。
海外生産は、ガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関共に増加となり、対前年度比104.1%の6,690千台と4年振りに増加する見通しとなりました。
これにより、国内と海外を合わせた生産台数も対前年度103.4%の9,506千台と4年振りに増加する見通しとなりました。また、海外生産比率は、全体で対前年度0.4ポイント増加の70.4%となる見通しです。
令和6年度の実績見込みと令和7年度の当初見通しを以下のようにまとめました。
〔国内生産〕
(1)ガソリン機関
令和6年度の国内生産は、台数で対前年度103.6%の1,333千台、金額は94.1%の312億円の見込みです。
令和7年度の国内生産は、台数で対前年度105.7%の1,409千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和6年度の国内生産は、台数で対前年度83.4%の1,330千台、金額は92.4%の5,933億円の見込みです。
令和7年度の国内生産は、台数で対前年度98.0%の1,303千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和6年度の国内生産は、台数で対前年度94.4%の98千台、金額は105.4%の320億円の見込みです。
令和7年度の国内生産は、台数で対前年度105.2%の103千台の見通しです。
以上の結果、令和6年度の陸用内燃機関の国内生産台数は、対前年度92.5%の2,762千台、金額は93.1%の、6,565億円の見込みとなりました。 また、令和7年度の国内生産台数は、対前年度102.0%の2,816千台の見通しとなりました。
〔輸出〕
(1)ガソリン機関
令和6年度の輸出は、台数で対前年度88.7%の155千台、金額は73.4%の54億円の見込みです。
令和7年度の輸出は、台数で対前年度113.8%の177千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和6年度の輸出は、台数で対前年度82.7%の924千台、金額は90.3%の3,519億円の見込みです。
令和7年度の輸出は、台数で対前年度99.8%の922千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和6年度の輸出は、台数で対前年度100.3%の77千台、金額は121.1%の266億円の見込みです。
令和7年度の輸出は、台数で対前年度100.7%の77千台の見通しです。
以上の結果、令和6年度の陸用内燃機関の輸出台数は、対前年度84.5%の1,157千台、金額は91.7%の3,839億円の見込みとなりました。また、令和7年度の輸出台数は、対前年度101.7%の1,176千台の見通しとなりました。
〔海外生産〕
ガソリンは北米やアジア、ディーゼルはアジアや欧州を中心に海外8カ国において、会員企業9社が生産を行っています。
(1)ガソリン機関
令和6年度の海外生産台数は、対前年度103.3%の6,033千台の見込みです。
令和7年度の海外生産台数は、対前年度104.1%の6,260千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和6年度の海外生産台数は、対前年度94.5%の393千台の見込みです。
令和7年度の海外生産台数は、対前年度107.4%の422千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和6年度の海外生産台数は、対前年度105.4%の4千台の見込みです。
令和7年度の海外生産台数は、対前年度216.7%の8千台の見通しです。
以上の結果、令和6年度の陸用内燃機関の海外生産台数は、対前年度102.7%の6,429千台の見込みとなりました。
また、令和7年度の陸用内燃機関の海外生産台数は、対前年度104.1%の6,690千台の見通しとなりました。
〔国内・海外生産合計〕
(1)ガソリン機関
令和6年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度103.3%の7,366千台の見込みです。
令和7年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度104.1%の7,670千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和6年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度85.7%の1,723千台の見込みです。
令和7年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度100.1%の1,725千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和6年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度94.8%の102千台の見込みです。
令和7年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度109.2%の111千台の見通しです。
以上の結果、令和6年度の陸用内燃機関の国内・海外生産合計台数は、対前年度99.4%の9,191千台の見込みとなりました。
また、令和7年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度103.4%の9,506千台の見通しとなりました。令和7年度の海外生産比率は、ガソリン機関は0.3ポイント低下の81.5%となる見通しです。一方、ディーゼル機関、ガス機関共に増加となり、全体では0.4ポイント増加の70.4%となる見通しです。
詳細データは、ニュースリリース
*リリース内容から「ですます調」で表記しています。