カナデビア子会社、米国でごみ焼却発電プラント関連企業を買収

・O&M などの継続的事業をさらに拡大

 カナデビア(旧・日立造船)は4月4日、100%子会社でごみ焼却発電プラントやバイオガスプラントの設計、建設、保守、運営などを手がける Kanadevia Inova AG(以下、Inova グループ)が、米国でごみ焼却発電プラントへのボイラ部品供給・据付や、メンテナンス事業などを展開する Matrix Power Services, Inc(以下、MPS)の全株式を取得したと発表した。MPS は、2025 年4月3日より、Kanadevia Inova Matrix Services US として営業を開始した。

 MPS は現在、米国東海岸を中心に存在するごみ焼却発電プラントのうち約 40 施設のメンテナンスを手掛けている。同社を Inova グループに加えることで、米国の顧客との関係強化を図ると共に、MPS の事業領域を、 既存のボイラ部品供給・据付やメンテナンスだけでなく、 プラントの基幹改良やアップグレードなどに拡大させ、プラントのより長期的な運用を可能とすることに貢献する。

 Inova グループは、2024 年 6 月には、B&W A/S の親会社 Babcock & Wilcox Enterprises. Inc(以下、B&W)より、プラントのアフターサービスなどを提供する Babcock & Wilcox Renewable Service
A/S の株式を取得して子会社化し、2025 年夏にはアイルランド・ダブリンのごみ焼却発電プラント運転会社であるEncyclis Ireland Operations Ltd.を買収完了予定。

 近年、Inova グループは従来からの EPC(設計・調達・建設)事業だけでなく、運営やメンテナン
ス等の継続的事業を戦略的に拡大しており、KVI の売上高に占める継続的事業の割合は 2024 年度時
点で約 30%まで増加見込みであり、今回の MPS の買収もこの流れをさらに加速するもの。

 カナデビアと Inova は、ごみ焼却発電分野のトップランナーであるカナデビアグループとして、今後も一体となって事業展開を進めていく。

<概要>
買い手:Kanadavia Inova U.S.A. Holding Inc.
売り手:個人株主3名

<対象企業の概要>
社名:(旧 社 名)Matrix Power Services, Inc
(新社名)Kanadevia Inova Matrix Services US
所在地:Pascoag, Rhode Island, US
設立:1999 年
売上高:約 1,700 万米ドル(2023 年年度)
従業員数:30 名~40 名

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