日立建機の先崎社長、2025年度入社式で訓辞

 日立建機は4月1日、土浦工場において、2025 年度新入社式を行い、先崎正文 執行役社長兼 COO のは次のように述べた。以下、2025 年度新入社員向け社長訓辞(要旨)

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。皆さんが人生の重要な節目として、日立建機グループと共に歩むことを選んでいただき感謝申し上げます。

 まず皆さんには、日立建機グループのビジョン「豊かな大地豊かな街を未来へ 安全で持続可能な社会の実現に貢献します」をご理解いただきたいと思います。建設機械は大地を耕し、河川や道路を整備し、水道管を埋設し、世界各国・地域を発展させ、人々の生活を豊かにしています。またひとたび災害が起これば、その復旧に貢献します。鉱山機械は、人々の生活や世界経済に必要な鉱物を掘り、運び、豊かな街づくりをサポートしています。

 私たちの企業活動はまさにこのビジョンを体現していることを皆さんに自覚していただくとともに、一人ひとりが安全で持続可能な社会の実現に貢献している誇りと責任感を持って、日々の業務に取り組んでいただくようお願いします。

 本日皆さんは日立建機の社員としてのキャリアをスタートされました。これから皆さんに心掛けていただきたいことを、2点お伝えします。

 第一は「基本と正道」です。
 仕事には「基本」があります。確固たる基本を身につけていれば、いかなる環境下においてもチカラを発揮することができ、自分を見失うことなく適切に対応できるはずです。そして「正道」、これは正しい道を歩んで事業活動をするということです。では何が基本であり正道か。それは私たちのビジョンに沿っているのかを問うて Yesの道を進むことです。さらに「自分中心の考えではなく、お客さまや代理店、取引先のためになるのか」、「社会のためになるのか」、「自部署・自部門の利益に固執することなく、グローバル連結にとって最適な判断であるか」に Yes であることです。最後に全ての判断がコンプライアンスに沿っていること、これが基本であり、正道です。

 第二に、「Kenkijin スピリット」です。
 これは、全世界の日立建機グループ 28,000 名以上の社員に共通する価値基準・行動規範で、3つの C「Challenge」、「Customer」、「Communication」で表現されます。この Kenkijin スピリットと同時に、我々は今もこれからもメーカーであること、オープンで自由な会社であることを意識してください。お客さまや社会のニーズに応えるべく、チャレンジや努力を重視しながら、真摯に先進的なモノを開発し、造り、コトと言われるソリューションと共にお客さまに届ける、そしてアフターサービスを徹底してお客さまに安心感を届ける、これが我々の使命です。時にはうまくいかないこともあります。その時は、Kenkijin スピリットと「基本」と「正道」の中で解決策を見つけ出すのです。これが我々の貴重で重要な文化です。新入社員の皆さんにも常に心掛け、大事にしてほしいと思います。

 私は昨年、「最前線にすべての企業活動の源泉がある」という信念のもと、世界中の建設機械の稼働現場や製造・販売・サービス拠点に足を運び、各地の人々と対話してきました。そして、ニューコンセプト「LANDCROS」の周知も推進してきました。先進的な製品と革新的なソリューションを提供し課題を解決する方向性、そして、社外のパートナーと連携してオープンに進めるスタイルについて、「LANDCROS」と共にステークホルダーの皆さんの賛同を実感できたことは大きな成果です。
 私の皆さんへの期待は、日立建機グループの進化の担い手になっていただきたいということです。皆さん一人ひとりがグローバルな視点の中、斬新な発想で、スピード感を持って価値のある新たな施策やソリューションを生み出すこと、まさに「LANDCROS」の体現者になっていただきたいと思います。
(2025年4月1日、土浦工場において)