JFEエンジニアリング、浜松市より一般廃棄物処理施設の整備運営事業を受注

 JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は2月27日、浜松市より「浜松市西部清掃工場更新事業」を受注したと発表した。

 同事業は、浜松市が現西部清掃工場の老朽化に伴い、新たにごみ焼却処理施設(ストーカ方式焼却炉、139t/日×3炉)を整備・運営するもの。JFEエンジニアリングは同施設の設計・施工と、20年間にわたる運営業務をDBO方式※1により一括で受託した。

 同施設では、超高温高圧ボイラの採用により、国内の一般廃棄物処理施設としては最高レベルとなる高効率発電を行い、売電量を最大化する。加えて、施設のZEB※2化を実現することで、CO₂排出量を最大限低減する。焼却炉にはJFEエンジニアリング独自の「高温空気燃焼技術」を発展させた「対向流燃焼方式」を採用し、さらに自動運転AIシステム「BRA-ING®」を導入することで、幅広いごみ量・ごみ質に対して、燃焼の安定化と発電出力の向上を図る。

 また、AI煙検知システム「Smoke AI」をはじめとしたJFEエンジニアリング独自の火災対策技術を導入するほか、JFEエンジニアリング横浜本社内の「グローバルリモートセンター」より、プラントの遠隔運転監視・操業支援を行うことで、より一層安全で質の高い施設運営を行う。

 その他、南海トラフ地震をはじめとする大型地震や近年増加する風雨災害への備えとして、本施設には万全の強靭化対策を施する。

 さらに、同施設から発生する副生成物(主灰・飛灰)については、運搬・資源化に係る協力企業9社と共に全量を資源化することで、循環型社会の形成に貢献する。

 JFEエンジニアリングはこれからも廃棄物発電プラントのリーディングカンパニーとして、廃棄物の有効活用によりSDGs(持続可能な開発目標)の達成と社会課題の解決を目指し、顧客のニーズに合わせた最適な技術を提供していく。

<事業の概要>
発注者:浜松市
受注者:(代表企業) JFEエンジニアリング株式会社/(構成員) JFE環境サービス株式会社/(協力企業)西松建設株式会社、須山建設株式会社、株式会社鈴木組、株式会社林工組、株式会社前島電気工業社、吉田化成株式会社(吉は土のしたに口)、株式会社油研、株式会社トモノ、株式会社東亜環境コーポレーション、中部リサイクル株式会社、渡辺産業株式会社、新日本電工株式会社、メルテック株式会社、メルテックいわき株式会社、ツネイシカムテックス株式会社

事業名:浜松市西部清掃工場更新事業
工事場所:静岡県浜松市中央区篠原町26098番地の1
事業内容:ごみ焼却処理施設(ストーカ方式、139t/日×3炉)の設計・施工
20年間の施設管理運営事業
副生成物(主灰、飛灰)の運搬・資源化
受注金額:654億2800万円 (税込み)
工事期間:2025年3月~2029年3月
運営期間:2029年4月~2049年3月

※1 Design=設計、Build=施工、Operate=運転を一括して発注する方式

※2 Net Zero Energy Buildingの略称。室内環境の質を維持しつつ、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目的とした建物

 ニュースリリース