韓国の建機メーカー、24年の業績を発表、世界的な市場低迷で売上・利益とも減少

 現代グループのHD現代インフラコア、HD現代建機、および斗山グループの斗山ボブキャットの2024年業績が発表された。世界的な建設機械市場の低迷により、各社とも業績は低迷した。2025年は、市場回復に向けた競争力強化に注力し、米国などのインフラ投資拡大により、下半期からの業績回復に期待を寄せる。
 以下、韓国系建機メーカー3社の2024年決算要約。
 ※1 ウォンは0.1円。円ベースで分かりやすくするため(十億)ウォン表記とした。

 詳細については、各社毎の記事を参照ください。

■HD現代インフラコア
・年間売上高4,114.2(十億)ウォン(前年比11.7%減)、EBIT56.0%減の184.2(十億)ウォン(前年比56%減)。世界的な建設機械市場の縮小により、売上・利益ともに減少した。

 2025年は、市場地位の強化に注力し、中長期成長基盤を構築。次世代新モデルとエンジン工場への投資で市場回復に向けた競争力を先取りする。米国など主要国のインフラ投資拡大により、下半期から業績回復見込み

・2025年売上高見通しは、4,800(十億)ウォン、EBIT234 (十億)ウォン、EBITマージン4.9%。 

 売上高は、1) 建設機械部門の製品およびチャンネル競争力の強化、2) エンジン部門の外部販売の増加により、前年比 17%増の 4,800(十億)ウォンに達する見込み。EBIT は、市場での存在感の強化とプロモーション費用の削減に伴う売上高の増加により、前年比 27% 増の 233.5(十億)ウォンに達する見込み。

■HD現代建機
・年間売上高3,438.1(十億)ウォン(前年比10.1%減)、営業利益190.2(十億)ウォン(前年比26%減)。グローバル市場需要鈍化の影響で、売上・利益ともに減少したが、インド・ブラジル市場では成長を継続。北米・欧州などの先進市場は回復遅延。今後、蔚山先進化工場をベースに品質・生産効率を最大化し、市場別オーダーメイド製品を生産。

・2025年の事業計画は、売上高3,747(十億)ウォン、営業利益194.6 (十億)ウォン、営業利益率5.2%。

 売上は、世界的な不確実性の高まりにより需要が減少しているにもかかわらず、市場での地位の向上により、売上は前年比9%増を見込んでいる。営業利益は前年比で増加すると予想しているが、市場の低迷が続き、その結果価格競争が激化しているため、利益率はわずかに低下する見込み。

■ 斗山ボブキャット

・売上高62億6,900万ドル (前年比16%減)、営業利益6億3,900万ドル (前年比40%減)、営業利益率: 10.2%。
 建設機械市場の低迷により2024年の業績が大幅に悪化した。

・製品別では、小型機器15%減、マテリアルハンドリング22%減、ポータブル電源16%減。地域別では、北米17%減、EMEA21%減、ALAO5%減。

 第4四半期の売上高は前年同期比 13%減、営業利益は34%減。前四半期比では売上高17%増、営業利益40%増。

・2025年見通し:売上高64億ドル (前年比2%増)、営業利益6億ドル (前年比6%減)。売上高は微増するものの、営業利益は減少すると予想されている。一方で、株主への還元として配当金は維持されている。

 詳細については、本日配信の各社別記事を参照ください。