富士電機、電源装置の生産能力拡大に向け神戸工場(神戸市西区)に設備投資

 富士電機(東京都品川区)は12月20日、配電盤、電源装置の生産能力拡大に向けて、神戸工場(兵庫県神戸市西区高塚台4丁目1番地の1)に設備投資を行うと発表した。

 生成AIの普及に伴いインターネットデータセンター(IDC)の建設が拡大しており、IDCのサーバーや空調などに電力を安定供給する受変電設備や電源装置の需要が急速に高まっている。

 富士電機は、IDCや新工場の建設が続く半導体工場向けに受変電設備(配電盤・モールド変圧器)や電源装置(UPS)を提供しており、IDC・半導体工場向けの受変電設備・電源装置の受注高は、2026年度に2023年度比で約2倍となる見込み。

 こうした背景から、今般、配電盤、UPSを生産する神戸工場の生産棟を拡張するとともに、スキッドシステム生産設備(クレーン・試験装置)を整備する。これにより、神戸工場の配電盤、UPSの生産能力は1.5倍に高まる。

 スキッドシステムは、従来個別に現地搬入していた配電盤、UPS、変圧器などを共通架台に艤装して一体化(ユニット化)し、ユニットの状態で現地に搬入する手法。工場と現地でそれぞれ行っていた配線、通流試験、シーケンス試験、外観検査を工場に集約できるため、IDCの建設期間短縮に貢献する。出荷前試験から現地据付までの期間を40%短縮することが可能で、現地工事や現地試験に必要な作業者数も削減でき、工事業者などの人手不足解消にも寄与する。

 神戸工場では、2025年6月に建屋の建設を開始し、竣工は2026年9月を予定している。

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