・半導体製造装置の生産能力を1.5倍に拡大し、高まる市場の需要に対応
荏原製作所は12月19日、熊本事業所内熊本工場で建設を進めていた新生産棟(K3棟)が竣工したと発表した。この生産棟は、精密・電子カンパニーの主力製品であるCMP装置をはじめとした半導体製造装置の製造を目的とし、今後2025年度第2四半期より稼働予定。
■背景
荏原は、自社が得意とする流体技術や回転機械技術を応用し、1980年代より半導体関連分野に参入した。熊本事業所は、2001年に熊本工場(K1棟)の操業を開始し、CMP装置をはじめとした荏原の半導体製造装置の量産に特化した生産拠点となっている。また、2016年には工場の増設を行い、K2棟の稼働を開始している。
■概要
世界的に高まる半導体市場の需要を背景に、生産拠点の拡大を図るべく、荏原は2023年10月にK3棟の建設に着工した。半導体市場は、2030年には1兆ドル(約150兆円)の市場規模になると予測されていることから、K3棟の稼働により、顧客のニーズに柔軟に対応できる安定した生産体制を確立していく。
<新生産棟(K3棟)詳細>
所在地:熊本県玉名郡南関町肥猪4000-1
施設内容:半導体製造装置(CMP等)の生産
建築面積:約7,700㎡
延床面積:約19,400㎡
地上4階建
稼働開始(予定) :2025年度第2四半期
既存のK1棟、K2棟を含め、今後K3棟の建屋屋上に太陽光パネルを順次導入し、再生可能エネルギーの活用による脱炭素社会実現へも貢献していく。また、物流機能の強化も推進し、自動倉庫を備えるなど、生産・物流に関わるオペレーション全体の最適化を狙い、従業員の働きやすさや業務効率の向上も図っていく。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG 重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていく。
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