・建設機械の多機能化に対応する新型電気ハンドル
川崎重工業は12月19日、新型の電気リモートコントロールユニットである「ERUHV(イーアールユーエイチブイ)」の量産を開始したと発表した。
同製品は、主にパワーショベル(油圧ショベル)をはじめとした建設機械の操作を制御するための電気ハンドル。近年、パワーショベルなどの建設機械は多機能化が進んでおり、さまざまな機能を制御するために、ハンドルに必要とされるスイッチ数は増加傾向にある。
同製品は、従来機種の強みである「握りやすいシンプルな形状」を維持しながら、最小限のサイズアップにより、スイッチ増加のニーズに対応している。
<製品の特長>
1)シンプルかつコンパクトな形状により、ハンドルの握りやすさを追求
2)電装部は、保護等級IP67相当の防水防塵性能を有し、過酷な環境下での使用に対応
3)使用頻度の高い比例スイッチ※1には、非接触式の角度センサを採用し耐久性を確保
4)さまざまなニーズに応えることができる複数のスイッチレイアウトを用意
<従来機種(ERUH)からの変更点>
1)最小限のサイズアップに留めながらスイッチ数を増加
(サイズアップ:59mm→63mm)
(比例スイッチ:1個 ⇒ 最大3個、オンオフスイッチ※2:6個 ⇒ 最大8個)
2)比例スイッチとオンオフスイッチの設計を刷新し、より良好な操作感を実現
3)ボディ構造の見直しによる強度向上
4)ハンドル表面の処理方法の変更による軽量化(ゴム表皮からソフトフィール塗装※3に変更)
川崎重工のハンドル型電気リモートコントロールユニット製品は、2005年に量産を開始して以来、その時々の市場ニーズに応えながら機能の向上を行い、建設機械メーカー等にこれまでに累計250万台の製品を納入してきた。
今回、量産を開始した「ERUHV」は、約20年間にわたる製品開発を通じて培ってきた技術力で、さらなる耐久性と操作性の向上を実現するために開発したものであり、建設機械の付加価値と品質の向上に貢献することができる製品。
川崎重工は今後も、これまでに培った技術力と実績を活かしながら、さらなる製品価値向上に努め、建設・インフラ工事の安全や生産性の向上を通じて人々の豊かな生活の実現に貢献していく。
※1:主にパワーショベルではオプションアタッチメントなどの操作をするために使用されるスイッチ
※2:主にパワーショベルではホーン、パネル、マルチメディアなどの操作をするために使用されるスイッチ
※3:柔らかい触感を与えること
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