ブリヂストン、国内3工場で乗用車用プレミアムタイヤの生産増強へ約270億円の戦略投資

・プレミアムフォーカスを加速し日本のモノづくり力を向上、稼ぐ力の強化と更なる競争力強化へ

 ブリヂストン(東京都中央区)は11月25日、プレミアム領域とする乗用車用高インチタイヤ ※ 1 の主要生産拠点である国内の 3 工場、彦根工 場(滋賀県)・鳥栖工場(佐賀県)・栃木工場(栃木県)に戦略投資を行い、生産能力を増強すると発表した。投資金額は約 270 億円で、2025 年初より順次着手し、2028 年中に完了する予定。今回の投資により、国内工場の乗用車用高インチタイヤの中でも、需要の伸長が見込まれる 20 インチ以上のタイヤの生産能力を中心に 日産約 3,000 本増強する計画。

 ブリヂストンは、乗用車用プレミアムタイヤビジネスにおいて、「断トツ商品」 ※ 2 強化を中核にプレミアムフォーカスを 加速させている。

 今回の生産能力増強・強化は、中期事業計画(2024-2026)における戦略投資の一環とし て、「EV 時代の新たなプレミアム」と位置付ける商品設計基盤技術「ENLITEN」 ※ 3 に対応するとともに、グローバル での乗用車用「超」高インチタイヤ ※ 4 生産を増強・強化するためのもの。ブリヂストンは、日本のモノづくりをグローバル の中核と位置付け、日本のモノづくり力を向上させ、稼ぐ力とグローバルにおける競争力をさらに強化していく。

 ブリヂストンの乗用車用プレミアムタイヤビジネス強化においては、顧客の困りごとや使用条件に応じて、タイヤ 性能の「究極のカスタマイズ」を追求する「ENLITEN」と、開発・生産をシンプル化し、バリューチェーン全体でビジネスコ ストと環境負荷の低減に挑戦するモノづくり基盤技術「BCMA」 ※ 5 の融合を軸に、社会価値・顧客価値の創造を 推進している。 高インチタイヤの需要伸長が続く市販用では、 需要伸長の追い風を最大限掴むとともに、 「ENLITEN」を搭載する「断トツ商品」の展開を推進している。新車用では、市販用への回帰需要や EV 化を見据えて、プレミアム車種/OE、プレステージ OE、プレミアム EV へのアプローチを強化している。

 ブリヂストンは、 乗用車用プレミアムタイヤビジネスの強化を通じて、 企業コミットメント「 Bridgestone E8 Commitment」 ※ 5 で掲げる「Extension 人とモノの移動を止めず、さらにその革新を支えていくこと」、「Ease より安 心で心地よいモビリティライフを支えること」にコミットしていく。

<彦根工場の概要>
所在地: 滋賀県彦根市高宮町 211
操業開始年月: 1968 年 3 月
工場長: 中村 真人
従業員数: 1,543 名(2024 年 6 月 30 日時点)
敷地面積: 656,000 ㎡
生産品目: 乗用車用、小型トラック用ラジアルタイヤ
生産能力 : 55,600 本/日(2024 年 7 月 1 日時点、乗用車用ラジアルタイヤ)

<鳥栖工場の概要>
所在地: 佐賀県鳥栖市轟木町 1000
操業開始年月 : 1970 年 7 月
工場長: 松島 稔昌
従業員数: 812 名(2024 年 6 月 30 日時点)
敷地面積: 187,147 ㎡
生産品目: 乗用車用ラジアルタイヤ
生産能力 : 18,800 本/日(2024 年 7 月 1 日時点)

<栃木工場の概要>
所在地: 栃木県那須塩原市上中野 10
操業開始年月 : 1971 年 4 月
工場長: 越智 正典
従業員数: 967 名(2024 年 6 月 30 日時点)
敷地面積 : 484,480 ㎡
生産品目: 乗用車用、トラック・バス用、小型トラック用ラジアルタイヤ、モノレール用タイヤ
生産能力: 12,300 本/日(2024 年 7 月 1 日時点、乗用車用ラジアルタイヤ)

※1 欧米・中近東 18 インチ以上、その他 17 インチ以上。
※2 「断トツ」とは企業としての目標を指す。
※3 「ENLITEN」(エンライトン)は、従来のタイヤ性能を向上させた上で、タイヤに求められる多様な性能を顧客ごと、モビリティごとにカスタマイズする商品設計基盤技術。顧客に寄り添い、タイヤへのニーズやウォンツを叶えるだけでなく、顧客をインスパイアさせる性能にエッジを効かせ、顧客が想像もしえない新たな価値を「究極のカスタマイズ」で実現する。
※4 20 インチ以上。
※5 BCMA(Bridgestone Commonality Modularity Architecture) タイヤを構成するモジュール(部材)を3つに集約し、異なる商品間で共有することで、開発・生産を含むサプライチェ ーンをシンプル化。開発・生産におけるアジリティを向上させながら、コストの最適化や環境負荷の低減を実現する。革新材料・構造によってモジュールを進化させ「究極のカスタマイズ」を支える。
※6 「Bridgestone E8 Commitment(ブリヂストンイーエイトコミットメント)」 ブリヂストンは、「2050 年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会 社へ」というビジョンの実現に向けて、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」を制定した。これを未来 からの信任を得ながら経営を進める軸とし、 ブリヂストンらしい「 E 」で始まる 8 つの価値( Energy 、 Ecology 、 Efficiency、Extension、Economy、Emotion、Ease、Empowerment)を、ブリヂストンらしい目的と手段で、従業 員・社会・パートナー・顧客と共に創出し、持続可能な社会を支えることにコミットしていく。

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