IHI、IHIアグリテックの芝草・芝生管理機器事業を共栄社に譲渡

 ㈱IHIは11月25日、連結子会社である㈱IHIアグリテック(北海道千歳市)の芝草 ・芝生管理機器事業を,IHIが新たに設立する会社(新設会社)に対して吸収分割の方法で承継させたうえで、新設会社の全株式を㈱共栄社(愛知県豊川市)に譲渡することを決議したと発表した。譲渡価額は非開示で、株式譲渡実行日は2025 年 6 月予定している。

 IHIは、中期経営計画「グループ経営方針 2023」において、グループの事業を「成長事業」、 「育成事業」および「中核事業」に分類し、 「中核事業」において、事業ポートフォリオの最適化を通じて創出される経営資源(投資に必要なキャッシュ・人材)を、「成長事業」および「育成事業」へ重点的に配分することで、急速に変化する外部環境に対応しながら持続的な高成長を実現し得る企業体質への変革を目指している。

 「中核事業」の一部である対象事業は、ゴルフ場やサッカー場などのスポーツ施設、公園、河川堤防、農地などの整備に必要な芝草・芝生管理機器の設計・製造・販売・サービスを展開している。しかし、芝草 ・芝生管理機器事業の主要市場である日本国内では、中長期的な人口減少や需要低減が見込まれ、海外勢との競争がさらに激しくなることが想定されるなど、事業を取り巻く環境が大きく変化している。

 このような中、外部環境の変化に迅速に対応しながら、対象事業を持続的に成長させるため、IHIでは、戦略的オプションを幅広く検討し、共栄社と対象事業の譲渡に係る協議を重ねてきた。

 譲渡先である共栄社は、100 年以上の歴史を持つ「バロネス」ブランドを冠した芝刈り機・草刈り機製品を、アジア、アメリカ、ヨーロッパを中心に全世界で広く展開しており、会社ポリシーである「Quality on Demand」のもと、製品開発に力を入れるとともに一層のグローバル化に挑戦している。

 以上を踏まえ、共栄社に対象事業を譲渡することは、両社の相互シナジーにより、製品・サービスの付加価値をさらに高めながら、国内外で広く事業展開していくことを可能にするものであり、対象事業の持続的な成長に資するとの結論に至り、今回の取引を行うことを決定した。

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