プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies) :2024年11月 19日、ロンドン
・旧式のスパウト(出鋼樋)型電気アーク炉2基をEAF Ultimateと置き換え
・鉄鋼業界初の、中電圧でAC-AC直接変換を用いる「アクティブパワーフィーダー」
・高速のダイナミック電流制御により、電力供給網への悪影響を最小限に抑えながらEAFへの効率的なエネルギー投入を実現
・稼働開始は2026年末を予定
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、米国に本社を置く鉄鋼メーカー向けに電源技術「アクティブ パワー フィーダー(Active Power Feeder)」を採用した68トンの電気アーク炉「EAF Ultimate」 のエンジニアリング、機器の供給および試運転調整を受注しました。 当社の供給範囲には、一次除塵システム、マテリアルハンドリングシステム、付帯補器設備、レベル1およびレベル2を含む一貫自動化システムも含まれます。 操業開始は2026年末を予定しています。
■「EAF Ultimate」- 完全自動運転を実現
「EAF Ultimate」は、プライメタルズ テクノロジーズの最新電気製鋼設備のひとつで、出鋼間隔の短さ、完全自動運転、高度な制御システムを特徴としています。
「EAF Ultimate」は、最先端の偏心炉底出鋼(eccentric bottom-tapping: EBT)システムを採用しており、出鋼時にスラグが炉外に漏れる問題を解消し、最終鋼材の品質を向上させます。
本工事では、2基のスパウト(出鋼樋)型電気アーク炉を 年間生産能力75万トンの「EAF Ultimate」と置き換えます。 発注元の鉄鋼メーカーは、主に中炭素、高合金、快削鋼の鋼種に注力しています。
■「アクティブ パワー フィーダー」- EAF向け次世代電源
この鉄鋼メーカーは「アクティブ パワー フィーダー」を併せて採用し、先進的な一歩を踏み出しました。 この画期的な電源技術により、同社は、モジュール式マルチレベル マトリックス コンバーター(Modular Multilevel Matrix converter: M3C)を中電圧レベルで適用し、直接AC-AC変換でEAFに電力を供給する最初の鉄鋼メーカーとなり、エネルギー効率を大幅に向上させます。
「アクティブ パワー フィーダー」は、特許取得済の実績のある中電圧M3C技術をべースにしています。 この画期的な技術は、高速のダイナミック制御を実現し、電力供給網への悪影響を最小限に抑えながら、EAFに効率的にエネルギーを投入します。
「アクティブ パワー フィーダー」は、「メルト エキスパート」との組み合わせにより、EAFへの電力投入を動的に管理し、溶解プロセスを最適化します。
その結果、電力会社の規制を遵守しながら、エネルギー消費および電極消費を削減、さらには生産コスト削減とプロセスの安定性向上を実現します。
「アクティブ パワー フィーダー」はまた、相間バランスを保った状態で受電し、かつ、独立した設備を設けることなくレードル炉の電力を補償することを可能とします。
ニュースリリース
*リリース内容から「ですます調」で表記しています。
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