日精樹脂、24年4〜9月売上は 2.1%減の222億円、24年度予想455億円(3.3%減)は変えず

 日精樹脂工業が11月8日に発表した2025年3月期第2四半期(4〜9月)の連結業績によると、射出成形機の引合から受注に至る期間が長期化していること等から売上高は221億5百万円(前年同期比2.1%減)、営業利益は5億1百万円(前年同期比35.2%減)、経常利益は5億4 千4百万円(同32.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は3億1千5百万円(同44.2%減)となった。

 4〜9月期における世界経済は、中国経済の減速および中東情勢、ウクライナ情勢の地政学リスクによ る原材料価格の上昇、物価上昇が継続しており先行き不透明な状況で推移した。わが国経済は、日米金利差の拡大を背景とする円安の進行による物価上昇が継続しており、併せて金利上昇気配の高まり等か ら先行きは不透明な状況である。

 射出成形機業界は、国内および海外での設備投資に対する姿勢が慎重だった ことおよび材料価格、エネルギー価格の上昇等から厳しい経営環境が継続している。

 製品別売上高については、射出成形機売上高が158億9千9百万円(前年同期比2.2%減)、周辺機器売上高は9億9千4百万円(同 16.5%減)、金型等売上高は6億6千2百万円(同36.6%減)と減少したが、部品売上高は45億4千8百万円 (同11.5%増)となった。

■セグメントの状況
①日本 :射出成形機の需要が横ばいで推移したこと等から、売上高(外部売上高)は73億3千9百万円(前年同期比 2.7%減)、セグメント利益は6億6千9百万円(同63.0%増)となった。

②欧米地域 :欧米では、射出成形機需要は堅調であるものの米国大統領選挙や経済政策を見極める姿勢が強く、設備投資の決定までが長期化していること等から、売上高(外部売上高)は86億5千2百万円(前年同期比16.1%減)、セグメ ント損失は2億8千5百万円(前年同期実績はセグメント利益4千8百万円)となった。

③アジア地域 :中国市場において自動車関連およびIT関連を中心に需要が回復傾向にあったこと等から、売上高(外部売上高) は61億1千3百万円(前年同期比29.3%増)、セグメント利益は2億7千2百万円(同62.0%増)となった。

 日精樹脂2025年3月期第2四半期データ

■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2025年3月期の連結業績見通しについては、2024年5月14日発表予想(下記)を据え置いた。

 売上高455億円 (前年同期比3.3%減)、営業利益10億50百万円(同39.1%減)、経常利益11億50百万円(同14. 2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億円(同59.5%減)を予想している。

 日精樹脂工業の2025年3月期第2四半期決算短信