加藤製作所、世界初ハイブリッドラフターの受注を開始

 ㈱加藤製作所 は11 月8日、かねてより開発していたハイブリッドラフターSR-250HV(ハイブリッド式ラフテレーンクレーン)の受注を開始すると発表した。

■開発背景
 建設機械分野では、CO2 排出量削減を目指し従来のディーゼルエンジン式から電動式への移行が進んでおり、加藤製作所においても完全電動化に向けての研究開発を推進している。

 一方、現実的な問題として、建設機械は大型になるほど高出力で大容量のバッテリーが必要となることから生産コストが大幅に上昇してしまう。中~大型機種において同様程度の性能のものを電動型として生産した場合、販売価格が既存同型機の 4 倍程度まで上昇してしまう試算となったことから、普及に向けては価格の抑制が重要な課題であると認識している。

 また、日本国内ではガソリンスタンドと比べ充電ステーションの普及がまだ十分ではないことから、電力のみで稼働する建設機械に対して顧客からの不安の声も多く寄せられている。さらに、建設現場では専用充電設備の確保が難しい現状。

 こうした状況を踏まえ、加藤製作所では「適正な価格で、充電切れの心配がなく、CO2 排出量削減が可能なクレーン車」を目標に研究を進めた。その結果、従来のディーゼルエンジンに加え電動モータを装備したハイブリッド式ラフテレーンクレーン(ハイブリッドラフター)が、現在の日本市場においては最適な製品であると判断した。

■今後の展望
 加藤製作所は、環境や社会課題の解決に寄与し、各種条件に応じた最適な技術を提供することで、顧客の選択肢を広げ、カーボンニュートラルの実現を加速できると考えている。引き続き環境配慮型製品の開発と普及を推進し、CO2排出量削減に貢献するとともに、今後も総合建設機械メーカーとして市場ニーズに沿った製品の開発を進めていく。

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