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IHI 、IHI運搬機械の運搬システム事業をタダノに譲渡

 ㈱IHIは11月6日、連結子会社であるIHI運搬機械(東京都中央区)の運搬システム事業を、IHIが新たに設立する会社に対して吸収分割の方法で承継させたうえで、新設会社の全株式を㈱タダノに譲渡すると発表した。

 IHIは、中期経営計画「グループ経営方針 2023」において、IHIグループの事業を「成長事業」 、 「育成事業」および「中核事業」に区分し、 「中核事業」において、事業ポートフォリオの最適化を通じて創出される経営資源(投資に必要なキャッシュ・人材)を、「成長事業」および 「育成事業」 に重点的に配分することで、急速に変化する外部環境に対応しながら、持続的な高成長を実現し得る企業体質への変革を目指している。

 「中核事業」の一部である対象事業は、高層ビルの建築現場等で使用されるジブクライミングクレーンや、産業・物流・港湾向けの荷役作業用アンローダ等、多様な運搬機械製品を展開しており、堅調な市場環境やライフサイクルビジネスの深化を背景に、安定した収益基盤を構築してきた。しかしながら、昨今における脱炭素に向けた世界的な潮流を受けて、燃料転換の動きが加速する中、事業を取り巻く環境が急速に変化している。

 このような中、外部環境の変化に迅速に対応しながら、対象事業を持続的に成長させるため、IHIでは、戦略的オプションを幅広く検討し、タダノと対象事業の譲渡に係る協議を重ねてきた。

 譲渡先であるタダノは、建設用クレーン、車両搭載用クレーン、高所作業車の製造・販売を行っており、移動式クレーンにおける業界のリーディングカンパニーであり、2008 年以降は 「Lifting Equipment」を事業領域と定め、現在の中期経営計画で掲げる「Reaching new
heights」のスローガンのもと、事業領域における新事業分野へ積極的に挑戦している企業。

 以上を踏まえ、タダノに対象事業を譲渡することは、製品ポートフォリオの拡充、販路の拡大および調達・生産体制の融合によるコスト効率の向上等を通じた対象事業の更なる競争力強化を実現し、より付加価値の高い製品・サービスをグローバルで展開していくことを可能にするものであり、市場環境の著しい変化に対応し得る事業体制の確立および対象事業の持続的な成長に資するとの結論に至り、IHIは今回の取引を行うことを決議した。

 詳細は、ニュースリリース

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