銭高組、LoRaWANによる高所作業車の稼働監視システムを構築

・LoRaWANによる高所作業車の稼働監視システムを構築

 錢高組は11月5日、インターネットイニシアティブ(東京都千代田区)と低コストで高所作業車の位置情報・稼働状況を監視するシステムを検討し、大型物流施設の建設現場で実証実験を行い、実用化に目途をつけたと発表した。

 物流施設の建設現場において、高所作業車は必要不可欠なものであり、最盛期には1フロア当たり40台近く稼働する現場もある。そのため、高所作業車の位置情報や稼働状況を的確に把握することは、業務の生産性を向上させ、経費を削減する効果が見込まれる。しかし、高所作業車の管理を自動化するには、多数のセンサを設置/撤去したり、専用システムを導入する必要があり、現場の負担となっていた。

 そこで、インターネットイニシアティブ社製LoRaWANシステムとBLE通信を用い、必要最小限のセンサとデータ収集器(GATEWAY)の構成とし設置/撤去作業の負担を軽減した。更に、収集したデータを既存システムのデータと連携することで低コスト化(従来システムの1/3〜1/2減)を図った。

 実証実験では、1フロア約30,000m2の現場内に、4台のBLE/LoRaWAN変換機、1台のデータ収集器を設置することで、十分な精度で高所作業車の位置情報と稼働状況を把握できることを確認した。高所作業車の位置情報は、高所作業車の鍵に装着したBLEビーコンタグで、稼働状況は高所作業車に設置したLoRaWAN対応マグネットセンサで検知した。併せて、LoRaWAN対応の温湿度計とWBGT(※3)計で現場の温湿度と暑さ指数を、警備員が装着した腕時計型ウェアラブルセンサで心拍数も確認し、安全管理の効率化にも繋げた。

 今後は、実証実験で得られた知見を基に、位置情報・稼働状況のリアルタイム表示機能、エビデンス機能の充実などを図り、より生産性向上に繋がるシステムを構築する予定。

 詳細は、ニュースリリース