三井E&S、国内で初となる洋上水素ステーション向け高圧大流量水素圧縮機VD4-250GH-OLを受注

 ㈱三井E&Sは10月31日、常石商事(広島県福山市)よりジャパンハイドロ(広島県福山市)向け洋上水素ステーション用途の高圧大流量往復動圧縮機VD4-250GH-OLを1台受注したと発表した。

 同圧縮機は、世界的な脱炭素化の流れのなかで海運分野におけるカーボンニュートラルの実現を目指す日本財団ゼロエミッション船プロジェクトの一環として、ジャパンハイドロが建造中の水素混焼エンジン搭載タグボートをはじめとする水素燃料船向けに水素供給を行う、日本初の洋上水素ステーションに用いられる予定。

 VD4-250GH-OLは、ダウンタイムを最小減に抑え安定した水素の圧縮を可能とする長寿命最適化設計となっており、国内外で石油精製・化学プラント向けに豊富な実績がある三井E&Sの大流量圧縮機の実績と、国内水素ステーション向け高圧水素圧縮機でトップシェアである子会社の加地テック(大阪府堺市)の高圧水素圧縮技術に基づき製造され、高い信頼性と耐久性を誇り、流量は約100kg/h、圧力50MPaまで圧縮可能な能力を有す。

 また、高圧大流量を特徴とし、同じ流量ベースでは既存の圧縮機に比べ省スペースが可能であり、水素の輸送及び供給プロセスまで幅広く活用できる圧縮機となっている。

 三井E&Sは、1961年に往復動圧縮機を製造開始して以来、国内外で石油精製・化学プラント向けに1200台以上の納入実績がある。今後も水素ステーション及び水素製造設備等の水素分野や、SAF製造プラントへの往復動圧縮機の提供を通じて、循環型ならびに脱炭素社会の実現に貢献していく。

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