ヤマザキマザック、内製ミネラルキャストを初採用した立形マシニングセンタ「VCN-460 HDCC」を開発・販売

 ヤマザキマザック(愛知県大口町)は10月31日、高い振動減衰 性能など素材として優れた特性を持つミネラルキャストを構造体に採用したマシニングセンタ「VCN- 460 HDCC」を開発したと発表した。11月5日から東京ビッグサイトで開催される第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)に出展し、販売を開始する。

 今回開発した VCN-460 HDCC(High Damping Composite Casting)は、構造体に自社製ミネラルキャ ストを初採用した、精密部品や金型部品加工に最適な立形マシニングセンタ。

 ミネラルキャストは振動減衰性に優れ、機械稼働時の振動がより早く収束するため、加工時間の短 縮や工具の長寿命化に寄与する。またフライス加工など、刃物がワークと接触・非接触を繰り返し ながら削る“断続切削”加工時に発生する振動も抑制され、加工面精度の向上につながる。さら に、熱伝導率が鋳鉄と比較して小さく、周囲の温度変化による熱変位が緩やかであるため、安定し た加工精度を得ることができる。

 毎分 12,000 回転の高トルクタイプの主軸を標準採用、オプションとして毎分 18,000 回転の高速主軸が選択可能。さらに金型加工の高精度仕上げ用に ATC 可能な電動モータスピンドルをオプ ション展開するなど、精密部品や金型部品の加工に最適な主軸仕様を用意している。

 ミネラルキャストは製造工程における電力使用量が鋳物と比較して少なく、今回の VCN-460 のベー ス・コラム製造においては、現行の鋳物を採用した場合と比べ 50%以上の CO2 排出量の削減となり、 環境負荷低減に貢献する。

 ヤマザキマザックは環境問題への対応を重要な経営課題の一つと位置付けており、今後も製品のライフサイク ル全体の CO2 排出量削減など、環境負荷低減を目指した企業活動を推進していく。

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