横河電機の子会社であるヨコガワヨーロッパは、10月31日、北西欧州最大の二酸化炭素回収・貯留(CCS : Carbon Dioxide Capture and Storage)プロジェクトであるAramis Transport System(アラミス輸送システム、以下Aramis)の制御、通信、全体的なシステムインテグレーションに関する基本設計(FEED : Front End Engineering Design)を受注したと発表した。
複数の大手エネルギー企業が協力するAramisプロジェクトは、CO2(二酸化炭素)輸送を提供して、貯蔵容量を拡大可能にすることで、削減が困難な業界の CO2 排出量の削減に貢献することを目指す。CO2は北海の枯渇した海底ガス田に貯留される。
ヨコガワヨーロッパは、YOKOGAWAグループ会社KBCおよびフランスのエンジニアリング会社Ekiumと共同で、Aramisプロジェクトの中央管理室、CO2パイプラインと、CO2配分用海上プラットフォームを対象とする統合制御安全システム、通信、およびシステムインテグレーションのFEED調査を実施する。このCO2輸送システムはさまざまな産業の企業から回収したCO2を各圧入プラットフォームや枯渇したガス田に輸送するために必要な大規模インフラを提供します。FEEDの設計は2024年に完成する予定。Aramisプロジェクトでは、立ち上げ段階において年間で約500万トンのCO2を輸送・貯蔵し、2030年以降の段階的な拡張により最終的な容量を年間で2,200万トンとすることを目指している。
同プロジェクトはロッテルダム港に位置しているため、さまざまな産業クラスターにCO2輸送・貯蔵サービスを提供することが可能。また、CO2輸送・貯蔵プロジェクトであるPorthosや液体CO2のオープンアクセス貯蔵ターミナルであるCO2nextなど、ロッテルダム港の他のCCSプロジェクトとも連携していく。
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