DMG 森精機、独Mahr グループと DMQPパートナーシップを締結

・新たな DMQP パートナー Mahr 社の表面粗さ測定機 MarSurf MC 510 を認定

 DMG 森精機は10月23日、ドイツ・ゲッティンゲンに本社がある Mahr グループと DMQPパートナーシップを締結し、表面粗さ測定機「MarSurf MC 510」を DMQP に認定したと発表した。

 DMQP(DMG森精機認定周辺機器)は、DMG森精機製品の周辺機器において、品質・性能・保守性に優れた製品を認定するもの。DMG 森精機の工作機械と、高性能・高品質な周辺機器との最適な組合せにより、顧客の垂直立ち上げと、さらなる生産性向上を実現する。

 DMQP は、DMG 森精機が推進するマシニング・トランスフォーメーション(MX)において重要な要素。MarSurf MC 510 は、切削加工環境下においても、ワークの表面粗さを最大 Rz 1μm の精度で自動測定できる革新的な測定機。ツールマガジンから呼び出され、工具主軸に装着された後、自動で測定プロセスを開始する。計測工程は外部 PC 内のソフトウェアで制御可能で、ワイヤレス通信を介して MarSurf MC 510 と双方向通信を行う。PC は OPC UAを介して加工機の NC プログラムとも連携し、取得データはさらなる分析にも活用できる。現在 PC で使用するソフトウェアは、2025 年の春までに、DMG 森精機の制御プラットフォームCELOS X に統合予定。

 パートナーシップの締結にあたり、DMG 森精機の森 雅彦社長は、「この測定システムにより、顧客は DINISO 4288/4287、および DIN ISO 21920-2:2021 に準拠した方法で、機内でワークの表面粗さを直接測定できるようになる」と話す。
また、Mahr グループ CEO 兼 取締役会長のマニュエル・ヒュスケン氏は、「MarSurfMC 510 は信頼性が高く、DIN ISO 規格に準拠した方法で測定結果を出力することができる」と強調する。

 今後の展望について、ヒュスケン氏は、「将来的には、計測データから工具摩耗の状態を予測し、工具コストの削減にも貢献できる可能性がある。」と見据えている。

 さらに、DMG 森精機の森社長は、「工程集約された加工プロセスにおいて、実際のワークの計測結果をフィードバックできることは、今後、クローズドループ制御のアプリケーションの礎となる」と話す。この点に関しては、すでに大学との間で共同研究を開始している。また、様々な形態の自動化セルや自動化システムに、この測定システムを導入することに大きな可能性を見出しており、このシステムを加工機内の工程に組み込むことで、顧客は生産品と測定データの一貫性を高めることができるだけでなく、量産における測定に関わるサイクルタイムを大幅に短縮し、全体的な運用コストを削減することができる」と話す。

 MarSurf MC 510 は、11 月 5 日(火)~10 日(日)まで東京ビックサイトにて開催予定の「JIMTOF2024」と同時開催する、DMG 森精機東京グローバルヘッドクォータ(江東区潮見)の事前予約制のオープンハウス
「東京テクノロジーウィーク」にて、複合加工機 NTX 3000 による実演を予定している。また、生産拠点である伊賀事業所(三重県伊賀市)、フロンテン工場(ドイツ・バイエルン州)、ゼーバッハ(ドイツ・テューリンゲン州)の
ショールームにも、展示予定。

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