・ロボット専用仮設エレベーターの開発により現場の生産性を向上
大成建設は10月24日、「生産プロセスのDX」の一環として、三成研機と共同で、建設現場における建設ロボット階間移動システム「T-MoveX」を構築し、同システムを構成する主要技術である、建設ロボット専用の仮設エレベータ「愛称：ROBOELE（ロボエレ）」とドローンの移動専用シャフト「愛称：Dシャフト」の設計・製作を開始したと発表した。
労働力人口の減少が続く中、担い手不足への対応が喫緊の課題となっている建設業においては、手間や負担がかかる作業の代替としてだけでなく、施工の効率を高め、生産性の向上を図ることを目的として、遠隔操作や自動・自律制御で稼働する建設ロボットの研究開発や建設現場への導入に向けた取り組みが積極的に進められている。
各種建設ロボットの現場適用を今後拡大していく上で解決しなければならない課題の一つに「階間移動」が挙げられる。施工中の現場において建設ロボットの階間移動には、階段を使用する人の流れ、施工の進捗に伴う仮設物の設置状況、万一の落下リスクなど、対処すべき様々な課題がある。
階間の移動手段として大規模な建設現場には大型仮設エレベータが設置されているが、資材の搬出入や人間の移動といった従来業務での繁忙度が極めて高く、建設ロボットとの共用は現実的には困難なことから、施工中や竣工後を問わず、建物内での建設ロボットの一度の作業範囲は同一階に限定されていた。
そこで大成建設は、これらの課題を解決するため、建設現場で各種ロボットの階間移動を実現するシステム「T-MoveX」を構築し、主要技術として建設ロボット専用の仮設エレベータ「ROBOELE（ロボエレ）」の開発とドローンの移動専用シャフト「Dシャフト」の検討を進め、実機の設計・製作を開始した。
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