三菱重工マリンマシナリ、中国の舶用機械製造大手にMET過給機の製造・販売ライセンスを供与

・江蘇政田重工股份有限公司に「MET過給機」の製造・販売権を供与
・ライセンスを通じた高品質な製品とサービスで、中国市場への浸透強化を目指す

 三菱重工グループの三菱重工マリンマシナリ(長崎市)は10月24日、中国の民営舶用機械メーカーである江蘇政田重工股份有限公司(本社:江蘇省南通市、以下、江蘇政田)に舶用2サイクル機関向け排気ガスタービン式過給機「MET過給機」の製造・販売権を供与することで合意し、このほどライセンス契約を締結したと発表した。

 江蘇政田は、今回の契約締結を受け2025年からMET過給機の組立を主体とした製造を開始し、その後順次、組立以外の他工程も含めた本格生産を開始する計画。三菱重工マリンマシナリは、今回のライセンス供与により高品質な製品とサービスで、より一層の中国市場への浸透を図っていく考え。

 江蘇政田は三菱重工グループとの関係が長く、これまでも2008年にデッキクレーン、2012年に舵取機と甲板機械のライセンス契約をそれぞれ締結している。現在、江蘇政田は中国市場においてデッキクレーン、舵取機、甲板機械のトップシェアを誇る舶用機械製造の大手メーカー。

 三菱重工マリンマシナリは、1965年にMETシリーズの先駆けとなる世界初の無冷却過給機を開発。それ以降、高効率・大容量機種をラインアップに加えて、今ではMET過給機は排気ガスタービン式の世界標準の1つとなっている。MET過給機の累計生産台数は現在4万5,000台に達し、舶用2サイクル機関向けとしては世界市場で40%以上(2023年度)(三菱重工マリンマシナリ調べ)のシェアを占めるに至っている。

 三菱重工マリンマシナリは今後も、江蘇政田との良好な協業関係を維持・発展させながら、三菱重工ブランドの舶用機械の一層積極的な開発・営業を展開していく。

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