㈱クボタは10月24日、果樹や芝などに紫外線を照射することにより植物自体の抵抗力を高め、農薬の使用量削減や収穫量の増加を実現する装置を開発・製造・販売するフランスのスタートアップ企業、UV Boosting社に出資したと発表した。
■背景とねらい
欧州では、環境負荷の低減と持続的な成長をめざすための取り組みが進んでいる。また、生態系に配慮した栽培方法が急速に普及し始めている。そのため、化学農薬の使用量の低減に向けたソリューションの需要が拡大していくと考えられる。
今回出資したUV Boosting社は、果樹の栽培やスポーツ施設などの芝の手入れに使用する紫外線照射装置を開発・製造・販売しているフランスのスタートアップ企業。
UV Boosting社の紫外線照射装置は、紫外線の中でもより短い波長の光を葉に照射することで、病原体へ抵抗性を高めるサリチル酸などの植物ホルモンの分泌を促す。植物自体の病原体への抵抗力が上がることで、病気を抑制し農薬の使用量の削減が可能。さらには、霜や干ばつなどの悪天候による植物の生育障害の影響も低減することができるため、収穫量の増加が期待できる。
クボタは果樹をはじめとしたスペシャリティクロップの分野でのソリューション提供に注力しており、今後もスタートアップ企業への出資や協業などを通じて、農業経営の安定や環境負荷低減に貢献していく。
<UV Boosting社の概要>
会社名:UV Boosting社(https://uvboosting.com/?lang=en)
代表者:Baptiste Rouesné
事業内容:植物用紫外線照射装置の開発・製造・販売
設立年:2017年
所在地:フランス共和国、サン=ノム=ラ=ブルテッシュ
コメントを投稿するにはログインしてください。