日立建機、カザフスタンに鉱山機械のコンポーネント再生工場、開所式を開催

・2020年に設立した修理センターを機能強化

 日立建機は10月18日、関連会社であるEurasian Machinery LLP(本社:カザフスタン共和国アルマティ市、以下、ユーラシアン マシナリー社)が、10月8日、主に鉱山機械の基幹部品となるコンポーネント再生工場の開所式を開催したと発表した。

 今回開所した再生工場は、カザフスタン共和国のカラガンダ地区に2020年に設立した修理センターを機能強化したもの。鉱山、建設、石油企業などで使われる主に超大型油圧ショベル、ダンプトラックなどを対象に、従来の主に鉱山機械本体・コンポーネントの修理、保守メンテナンスに加えて、今後はコンポーネントを再生する。

 日立建機グループでは、サーキュラー・エコノミー*の実現に貢献する取り組みを強化しており、特に日本をはじめオーストラリア、アフリカなど世界各地における再生事業では、現地で使用済み部品を再生し再利用することを積極的に推進してきた。ユーラシアン マシナリー社が、中長期的に成長が見込まれる中央アジア地域において再生事業を開始することで、現地のサービス体制を強化するとともに、サステナブルな資源循環型ビジネスモデルを確立していく。

*サーキュラー・エコノミー:資源循環や環境保護を目的としたリユース・エコノミーにとどまらず、経済発展性も加味した社会システム像のこと。

■設立の背景
 カザフスタン共和国・キルギス共和国・ウズベキスタン共和国などの中央アジア諸国は、石油や天然ガス、鉄鉱石、銅、ウラン、レアアースなどの豊富な地下資源に恵まれて鉱産品やエネルギーの採掘が盛んに行われており、今後も鉱山機械の需要増加が見込まれている。

 日立建機は、1990年代から中央アジアに鉱山向け超大型油圧ショベルやダンプトラックなどを多数納入しており、2018年には、現地パートナーと合弁でユーラシアン マシナリー社をカザフスタン共和国に設立した。現在では、中央アジア5カ国およびアルメニアに10カ所以上の拠点を有し、約500人のメカニックが保守・修理業務に従事している。今回は、中央アジア市場でのサービス体制をさらに拡充するため、既存の拠点を機能強化し、再生工場として稼働するもの。

<コンポーネント再生工場の概要>
名称:Eurasian Machinery Remanufacturing and Rebuild Center
所在地:カザフスタン共和国カラガンダ地区
建屋仕様:鉄骨造地上2階建て
面積:敷地18,000m2、倉庫2,500m2、ワークショップ7,250m2、事務所800m2
従業員数:約50人
サービス内容:主に鉱山機械の保守メンテナンス、コンポ―ネント(油圧シリンダー、油圧ポンプ、ギアボックス、トランスミッションなど)の修理・再生および主に鉱山機械本体の修理

 ニュースリリース