住友重機械工業、半導体事業強化に向けフランスLASSE社の株式を100%取得

 住友重機械工業は10月16日、㈱SCREENセミコンダクターソリューションズ(京都市)の半導体製造装置事業を営む子会社Laser Systems & Solutions of Europe SASU(フランス、以下、LASSE社)の株式を100%取得することでSCREEN SPE社と株式資産売買契約を締結したと発表した。なお、SCREEN SPE社から住友重機械工業への株式譲渡は2024年11月を予定している。

■株式取得の背景
 2024年からスタートした中期経営計画2026では「半導体分野」を成長を牽引する重点投資領域の一つに掲げ、市場拡大と変化に対応した次世代機種開発の促進、グローバルでの販路拡大に取り組んでいる。

 メカトロニクスセグメント(※)に属するレーザアニール装置は、主にパワー半導体の製造工程で用いられており、同分野において国内トップシェアに位置している。今後もパワー半導体は主要用途の電気自動車の拡大を背景として需要の高まりが期待されている。

 LASSE社は半導体製造装置事業会社SCREEN SPE社の100%子会社で、レーザアニール装置の開発・製造・販売をしており、グローバルに顧客とのネットワークを築いている。また、独自のレーザ発振器技術を保有し、半導体製造プロセスでのレーザアニール技術を公的研究機関と共同研究開発も進めている。

 現在、半導体製造装置メーカは、グローバルに拡がる半導体製造メーカに、滞りなく製品とサービスを提供することが求められている。

 今回、欧州のパワー半導体製造メーカと強い関係性を有するLASSE社を住友重機械工業グループに迎え入れることで、営業とサービス、研究開発での相互補完関係を活かし、パワー半導体での競争優位を確実なものにすると同時に、LASSE社の顧客・開発ネットワークを活用した営業展開を進めていく予定。

 住友重機械工業とLASSE社、双方の経営資源を組み合わせることで、グローバルに事業領域を拡大し、半導体業界の成長に貢献していく。

<LASSE社の概要>
会社名:Laser Systems & Solutions of Europe SASU
設立:2014年6月
本社所在地:145, rue des Caboeufs, 92230 Gennevilliers, France
事業内容:レーザアニール装置の開発・製造・販売
株主構成:株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ 100%
(※)前中期経営計画でグループ各社の製品・技術の親和性を考慮し、事業セグメントを4つに括った。メカトロニクスセグメントは、減速機を中心とした減速機事業と、半導体関係製品を取り扱うメカトロニクス事業で構成されている。

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