・国内海外の合計生産台数は1.8%増の 9,411 千台、3 年ぶりに増加の見通し
一般社団法人 日本陸用内燃機関協会(陸内協)は10月1日、令和6年度(2024 年度)陸用内燃機関生産(国内、海外)・輸出中間見通しを発表した。
これは、令和 6 年 7 月下旬より 9 月上旬にかけてエンジンメーカー17 社を対象にアンケート調査を実施し、令和 5 年度陸用内燃機関の生産(国内、海外)・輸出実績及び令和 6 年度の中間見通しをまとめたもの。この調査は当初(2 月調査)、中間(8 月調査)の年 2 回実施。尚、ガス機関に ついては、平成 25 年度分より統計資料として取りまとめている。
令和 5 年(2023)度の国内生産台数は、ガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関共に前年度に対して減少し、全体で対前年度 84.2%の 2,985 千台と、2 年連続減少の実績となった。
また、海外生産台数もガソリン機 関の大幅な減少により、対前年度 73.6%の 6,262 千台と 2 年連続減少し、平成 21 年度(2009 年度)以来 14 年 ぶりに 7,000 千台を割り込んだ。これにより国内と海外を合わせた生産台数は、対前年度 76.7%の 9,248 千台と 2 年連続減少し、海外生産台数の統計を始めた 1999 年以来、初めて1千万台を割る実績となった。
令和 5 年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響がなくなり、物流・半導体不足も解消されたものの、ガソリン機関の特需の収束による流通在庫の過多が発生。更にウクライナ情勢によるインフレ、利上げによる購買力の低下、中国の景気減速等により市況の悪化がみられ、ガソリン機関の大幅な需要減少と共に、欧米を中心に高需要だったディーゼル機関も需要減少が顕在化した。
令和 6 年(2024)度は、ガソリン機関の在庫過多が部分的に解消され、需要回復の状況がみられるが、ディーゼル 機関は、欧米の購買力低下、中国景気の低迷等により需要減少の傾向が続く見通し。
このような中、令和 6 年度の国内生産は、ディーゼル機関が減少するもののガソリン機関、ガス機関が増加し、対前年度 102.3%の 3,055 千台と 3 年ぶりに増加の見通しとなった。
海外生産は、ディーゼル機 関、ガス機関が減少するもののガソリン機関が増加し、対前年度 101.5%の 6,357 千台と 3 年ぶりに増加の見通しとなり、これにより、国内と海外を合わせた生産台数も対前年度 101.8%の 9,411 千台と 3 年ぶりに増加 の見通しとなった。当初見通しに対しては、令和 5 年度の実績が 298 千台減少し、令和 6 年度が 262 千 台増加したため、対前年度プラスに転じた。また、海外生産比率は、全体で対前年度 0.2 ポイント低下 の 67.5%となる見通し。
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