ブラザー工業、インドの工作機械新工場が完成

 ブラザー工業は9月19日、子会社のブラザーマシナリー(インド)が、インド南部のベンガルール市近郊で建設を進めてきた工作機械の新工場が完成したと発表した。ブラザーグループでは、日本と中国に続く3カ所目の工作機械の生産拠点で、稼働開始は2024年12月を予定している。

 ブラザーは、2030年度に向けたブラザーグループビジョン「At your side 2030」において「産業用領域」を注力領域として位置づけており、工作機械を扱う産業機器事業においても大幅な成長を目指している。完成した工場は、工作機械分野での生産強化を担う拠点として、ビジョン実現に貢献していく。

 インドは、現在世界最多の人口を擁し、今後も人口増加と経済成長が続くことが予想され、自動車・二輪向けを中心に工作機械の需要拡大が見込まれる。ブラザーでは、工作機械のショールームを併設したサービス・サポート拠点として、2021年3月に「ブラザーテクノロジーセンター ベンガルール」、2023年5月に「ブラザーテクノロジーセンター グルグラム」を開設してきた。また、2022年3月に、ベンガルール市に、ブラザーマシナリー(インド)を設立し、工作機械のアフターサービス、テクニカルサポート、マーケティングを行っている。今回、ブラザーマシナリー(インド)に生産機能を追加し、ベンガルール市街地から車で1.5時間ほどの距離にあるトムクール地区の日本工業団地(JIT)に新工場を建設した。完成した工場は2024年12月の稼働開始を予定しており、スタンダードモデルのS500Bd1とS700Bd1の生産から始め、二輪や自動車、医療分野など幅広い市場の開拓を目指す。

 工作機械は現在、日本の刈谷工場と中国のブラザーマシナリー(西安)で生産している。ブラザーマシナリー(インド)の工場で生産を行うことで、インド国内の顧客に、より短納期で製品を届ける体制を構築する。

<新工場の概要>
所在地:J-4, J-7 & J-8 Japanese Industrial Township Vasanthanarsapura 3rd Phase Industrial Area Tumakuru Karnataka, 572138, INDIA
施設用途:工作機械の製造
着工:2023年6月
完成:2024年9月
稼働開始予定:2024年12月
敷地面積:32,100m2
建築面積:6,100m2
建設延べ床面積:7,300m2

<ブラザーマシナリー(インド)の概要>
会社名:BROTHER MACHINERY INDIA PRIVATE LTD.
所在地:SB111 112, 1st Stage, 2nd Cross, Peenya Indl Estate, Bengaluru, Karnataka, India 560058
事業内容:工作機械の製造、アフターサービス、テクニカルサポート、マーケティング(部品の修理と販売、セミナー開催、展示会対応、技術指導等)
設立日:2022年3月28日

 ニュースリリース