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日立エナジー、中国の国家電網公司からSF6ガスフリー420kV単体遮断器を受注

 日立エナジーは、8月30日、中国最大の送配電事業者である国家電網公司(State Grid Corporation of China、以下 SGCC)から、同国初のSF6(六フッ化硫黄)ガスフリーの420kV単体遮断器を受注したと発表した。この遮断器は、高い環境効率を誇るEconiQ(TM)シリーズの製品であり、高電圧機器における環境への負荷を大幅に低減し、電力系統の信頼性を向上させる。また、同製品の導入は、中国の送配電網における脱炭素化の取り組みの大きな前進であり、2060年までにカーボンニュートラルを達成するという同国の戦略と合致するもの。

 今回納入する機器は、極めて高い環境効率を誇ることが科学的に証明されている。長年にわたり絶縁ガスとして使用されてきた一方で高い温室効果を有するSF6ガスを持続可能な混合ガスで置き換えることにより、従来の機器同様の高い性能とコンパクトな設計を維持しながら、温室効果ガスの排出量を低減することが可能。

 日立エナジーは、環境効率の高い高電圧製品の開発が活発化する中、持続可能で信頼性の高いソリューションの需要増加に対応できるよう取り組んでいる。

 EconiQシリーズには、がいし形遮断器(72.5kV、145kV、420kV)、ガス絶縁開閉装置(72.5kV、145kV、420kV、550kV)、ガス絶縁送電線路(420kV)、単体遮断器(420kV、550kV)、そしてガス絶縁送電線路のレトロフィル(*1)(420kV)が含まれる。このレトロフィルは、既設高電圧機器のSF6ガスを代替できる世界初の技術。この包括的な製品群により、電力事業者が既存の設備や新設機器をより持続可能なものにする取り組みを支援し、脱炭素化の実現に貢献している。日立エナジーは、2024年8月現在、26カ国に1,000台以上のEconiQ高電圧製品を納入している。

*1 既存機器の絶縁ガスを代替ガスに置き換えること。

 SGCCは、世界最大の送配電事業者であり、中国の土地の約88%にわたり11億人以上に電力を供給している。同社は、エネルギー業界のリーダーとして持続可能性へのコミットメントを強化し、カーボンニュートラル実現に向けた意欲的な行動計画を推進している。日立エナジーは、2022年からEconiQの145kVガス絶縁開閉装置およびがいし形遮断器をSGCCに提供している。

 詳細は、ニュースリリース

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