・最新機種のM501JAC形ガスタービン1台を中核とする出力43万kW級設備
・信頼性の高い電力をピーク需要が増加している同州に供給、2028年までの稼働開始を目指す
・空気冷却方式のJAC形によるシンプルサイクル運転により、高い急速起動性能と優れた負荷追従性を提供へ
三菱重工業は8月22日、カナダ・オンタリオ州営の電力公社Ontario Power Generationの子会社であるAtura Powerが、同州グレーター・ナパニー(Greater Napanee)にあるナパニー発電所を拡張するプロジェクト向けに、最新機種であるM501JAC形ガスタービン1台を受注したと発表した。既設のナパニー発電所に最大出力43万kWのガスタービン発電設備を追加するもので、2028年までの完成を予定している。同設備の稼働後は、ピーク電力需要が増しているオンタリオ州に信頼性の高い電力を供給することとなる。
ナパニー発電所は、オンタリオ州の州都であるトロントの東方約200kmのオンタリオ湖岸に位置し、三菱重工が納入したM501GAC形ガスタービン2台を中核とする発電容量90万kWのガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備。このほど受注したJAC形ガスタービンは、空気冷却方式を採用しており、急速起動が可能なシンプルサイクルで運転されるもので、需要の変動に応じた電力の供給が可能なほか、水素混焼能力も備えている。三菱重工がカナダ国内向けにJAC形を受注するのは、今回で5台目となる。
契約締結を受け、三菱重工グループの現地法人である三菱パワーカナダ(Mitsubishi Power Canada, Ltd.)社長のシェルドン・マイア(Sheldon Myhre)は次のように述べている。
「米州の多くの地域と同様に、カナダ・オンタリオ州でも持続可能で経済的な、信頼性の高い電力に対する需要が高まっています。Atura Powerは今回の拡張プロジェクトによりその需要に応えており、ナパニー発電所に当社の先進的なガスタービン技術を採用していただいたことを嬉しく思います」。
三菱重工グループは、高効率で信頼性の高いガスタービン発電設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの脱炭素化を促進することで地球環境の保全に貢献していく。
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