三菱製鋼、広田製作所(福島県会津若松市)内で特殊合金粉末製品の生産ラインを増設

 三菱製鋼(東京都中央区)は8月8日、需要が拡大する特殊合金粉末の増産に対応するため、広田製作所(福島県会津若松市)内において、水アトマイズラインの増設を決定したと発表した。総投資額は約7億円、2025年末の完成を予定している。

 三菱製鋼グループは特殊合金粉末事業を今後の成長が期待できる戦略事業と位置づけている。特にスマートフォンや自動車等の通信・制御機器向けのインダクタに使用される軟磁性粉末は、市場が大きく伸びると期待されている。三菱製鋼の製品は、粉末特性の技術的改善が進んだことにより、開発案件や受注が堅調に増えている。現在、生産ラインもほぼフルキャパシティとなっていることから、増産に向けた設備投資を実施するもの。

 製造能力は現行の5割増になるとともに、今後の受注増加に合わせて、さらなる設備増強も検討・計画していく予定。

 三菱製鋼グループは「2030年のありたい姿」として、戦略事業の拡大を掲げている。軟磁性粉末製品を中心に、特殊合金粉末事業の拡大に向け、積極的に取り組んでいく。

<広田製作所の概要>
事業所名:三菱製鋼株式会社 広田製作所
所在地:福島県会津若松市河東町広田字六丁405番地
生産品目:特殊合金粉末、特殊鋼塊・加工品、鋳鋼品
創業年月日:1924年5月1日(大正13年)
設立年月日:2005年4月1日(平成17年)
従業員数:113名(2024年4月1日時点)

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