・建設現場のカーボンニュートラル実現を目指す
㈱大林組は8月9日、大分自動車道の、のり面補修工事において、電動ミニショベルの充電用に可搬式の水素混焼発電機を設置し、建設現場での水素活用に関する実証実験をコマツの協力のもとで行ったと発表した。実証実験を通じて、建設現場における水素の活用に向けた課題の抽出と電動化建機の実用性を確認した。
施工段階の CO2 排出削減のためには電動化建機の導入が有効だが、配電網が整っていない地域の建設現場においては、「給電インフラの整備」が課題の一つとなっている。
実証実験では、受電が難しい建設現場における電動化建機の運用検証を行うため、大分自動車道ののり面補修工事で、土砂の積み込み作業に GX 建設機械に認定されたコマツの電動ミニショベル「PC30E-6」と、その充電用としてコマツの水素混焼発電機を採用した。現場実証にあたっては、事前に大林組の西日本ロボティクスセンター(大阪府枚方市)で、建設現場での各機械の運用を想定した検証を行ったうえで、2024 年 7 月に同現場に導入した。また、発電機の燃料は、大林組が大分県玖珠郡九重町で製造した水素を供給しており、軽油のみを燃料とした場合と比較して、充電時の CO2 排出量を約 40%削減することができた。
大林組は、施工段階で排出する CO2 の削減に向けて、今年度より計画的に GX 建設機械を導入することとしており、今回の実証実験における成果を、今後予定している GX 建設機械の導入に活用していく。
コマツは、顧客がカーボンニュートラルを実現する上で、電動化建機を一つの選択肢として安心して選択できるように、水素や発電機に関するノウハウとニーズの蓄積を進めている。今後も顧客の環境ニーズに合った給電ソリューションの実現を目指す。
<実証実験概要>
場所 :大分自動車道(発注:NEXCO 西日本)
期間: 2024 年 7月8日~2024 年7月19日
内容:のり面補修工事において使用する電動ミニショベルの充電に水素混焼発電機を導入し、建設現場における水素活用の課題抽出と小型電動建機の実用性を確認CO2 削減効果:軽油のみを燃料とした場合と比較して、充電時の CO2 排出量を約 40%削減
発電機仕様(コンセプト機):エンジン排気量:3.3L、水素混焼率範囲:0~40%、寸法(全長×全幅×全高)︓3,135mm×1,100mm×1,730mm、整備質量:2,210Kg
詳細は、ニュースリリース
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