㈱タダノが8月10日に発表した2024年12月期第2四半期累計(1〜6月)連結業績によると、日本向け売上高は、建設用クレーンが減少したものの、車両搭載型クレーン・高所作業車が増加し、507億6千7百 万円(前年同期比103.4%)となった。海外向け売上高は、北米・オセアニアを中心に増加し、906億1千4百万 円(前年同期比107.6%)となった。この結果、総売上高は1,413億8千1百万円(前年同期比106.1%)、海外売 上高比率は64.1%となった。売価改善の効果や為替等の影響により、営業利益は122億8千3百万円(前年同期比139.6%)、経常利益は109億4 千2百万円(前年同期比139.9%)、親会社株主に帰属する中間純利益は51億8千5百万円(前年同期比159.5%)と なった。
1〜6月期(上半期)におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策効果もあり、緩やかに回復した。海外においても、一部地域に弱さがみられるものの、景気は緩やかに回復した。 一方で、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行き不透明感に加え、地政学的リスクの高まり、物価・人件費をはじめとしたコスト増加等もあり、世界経済の下振れが懸念される。
タダノの関連業界は、日本では、大規模工事が実施・計画されているものの、慢性的なオペレーター不足や2024年4月1 日から適用された労働時間上限規制の影響見極めの動きもあり、需要は減少した。海外においては、需要はアジ ア・オセアニア・アフリカで減少したものの、全体としては増加した。
■セグメント別の状況
1)日本:日本向け売上高は、建設用クレーンが減少したものの、車両搭載型クレーン・高所作業車が増加、海外向け売上高も増加した結果、売上高は943億5千5百万円(前年同期比108.6%)、営業利益は156億9千6百万円(前年 同期比144.7%)となった。
2)欧州:建設用クレーンの需要は増加したものの、生産制約の解消途上にあることと、工場再編の過程における生産効率低下により、売上高は371億6千8百万円(前年同期比95.9%)、営業利益は56億7千万円の損失(前年同期66 億8千6百万円の営業損失)となった。
3)米州:建設用クレーンの需要が増加する中、売上高は497億4百万円(前年同期比113.3%)、営業利益は29億8千9百万円(前年同期比72.6%)となった。
4)オセアニア:建設用クレーンの需要が減少する中、販売に注力した結果、売上高は102億4千3百万円(前年同期比158.3%)、営業利益は9億6千6百万円(前年同期比95.8%)となった。
5)その他:建設用クレーンの需要が増加する中、売上高は27億6千6百万円(前年同期比99.8%)、営業利益は7千6百万円(前年同期比16.3%)となりました。
■主要品目別の状況
1)建設用クレーン:日本向け売上高は、需要が減少し、231億8千6百万円(前年同期比93.7%)となった。海外向け売上高 は、需要が増加する中、746億2千7百万円(前年同期比108.1%)となった。この結果、建設用クレーンの売上高は978億1千3百万円(前年同期比104.3%)となった。
2)車両搭載型クレーン:日本向け売上高は、トラック登録台数が減少したものの、83億1千4百万円(前年同期比103.3%)となった。海外向け売上高は、10億7千4百万円(前年同期比105.6%)となった。この結果、車両搭載型クレーンの売上高は93億8千9百万円(前年同期比103.6%)となった。
3)高所作業車:トラックシャシ供給制約により日本の需要が減少する中、長野工業株式会社(現:株式会社タダノユーティリティ)の買収効果もあり、売上高は101億3千3百万円(前年同期比139.3%)となった。
4)その他:部品、修理、中古車等のその他の売上高は、240億4千5百万円(前年同期比103.9%)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2024年12月期の連結業績予想については前回(2024年2月14日付、下記)予想のとおり。
売上高3,150億円(以下、前期比12.4%増)、営業利益200億円(同9.0%増)、経常利益170億円(同3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益95億円(同22.2%増)。
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