㈱クボタが8月7日に発表した2024年12月期第2四半期連結累計(2024年1~6月)業績によると、国内売上高は機械部門、水・環境部門、その他部門共に減収となり前年同期比94億円(3.0%)減の3,057億円となった。 海外売上高は機械部門及び水・環境部門の増収により、前年同期比689億円(5.7%)増の1兆2,739億円となった。
営業利益は欧州を中心とした機械部門での減販やインセンティブコストの増加などの減益要因はあったが、為替変動や値上げ効果などの増益要因により、前年同期比228億円(12.3%)増の2,073億円となった。税引前利 益は前年同期比249億円(13.0%)増加して2,167億円となった。法人所得税は534億円の負担、持分法による投資損益は7億円の利益となり、中間利益は前年同期比240億円(17.1%)増の1,641億円となった。親会社の所有 者に帰属する中間利益は前年同期を220億円(17.1%)上回る1,508億円となった。
■ 部門別の概況
<機械部門>
同部門は農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械により構成。売上高は前年同期比4.4%増加して1兆4,034億円となり、売上高全体の88.9%を占めた。
国内売上高は前年同期比4.7%減の1,552億円となった。主に農業機械及び農業関連商品の減少により減収となった。海外売上高は為替変動の影響もあり前年同期比5.7%増の1兆2,482億円となった。北米では建設機械の販売は住宅市場や政府のインフラ開発需要を背景に堅調に増加したが、トラクタはレジデンシャル市場の低迷及 び農作物価格の下落の影響を受け苦戦した。欧州は、建設機械及びエンジンが景気減速や投資縮小の影響を受け販売が減少し、トラクタも引き続き需要が弱く低迷した。アジアは、タイでは干ばつなどの天候不順に 伴う農業機械の買い控えにより販売が減少したが、市場は第2四半期に入り回復に転じている。インドで は水不足により作物の収穫量減少が懸念されたこと、及び総選挙に伴う経済活動の停滞により市場全体が縮小し苦戦した。
セグメント利益は、主に欧州での減販損や、インセンティブコストの増加などの減益要因はあったが、為替変動や値上げ効果などの増益要因により、前年同期比8.8%増加して2,159億円となった。
<水・環境部門>
同部門はパイプシステム事業(ダクタイル鉄管、合成管等)、産業機材事業(反応管、スパイラル鋼管、空調機器等)、環境事業(各種環境プラント、ポンプ等)により構成。売上高は前年同期比1.2%増加して1,676億円となり、売上高全体の10.6%を占めた。
国内売上高は前年同期比0.1%減の1,419億円となった。産業機材事業は素形材を中心に販売が伸びたが、パイプシステム事業、環境事業での減少により減収となった。 海外売上高は前年同期比8.7%増の257億円となった。環境事業での売上増加により増収となりました。
セグメント利益は主に原材料価格の改善や値上げ効果により、前年同期比32.6%増加して131億円となった。
<その他部門>
同部門は各種サービス事業などにより構成。売上高は前年同期比15.8%減少して86億円となり、売上高全体の0.5%を占めた。
セグメント利益は前年同期比11.6%減少して10億円となった。
■連結業績予想に関する定性的情報
2024年12月期の売上高は、3兆500億円(前期比1.0%増)、営業利益3,000億円(同0.7%減)、税引前利益は3,300億円(同0.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,350億円(1.4%減)を予想している。
売上高は前回予想時(2024年2月14日)から500億円減の3兆円。欧州、北米を中心に機械部門での販売減少が見込まれるため、下方修正した。営業利益の予想は、売上高の下方修正は減益要因となるが為替相場や原材料価格の動向を考慮し、前回予想を100億円上方修正した3,300億円。また、税引前利益は前回予想比150億円増の3,480億円、親会社の 所有者に帰属する当期利益は、前回予想比90億円増の2,350億円とした。
業績見通しにおける想定為替レートは、1米ドル=150円、1ユーロ=161円としている。
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