・関西電力美浜発電所3号機向けに続き、世界で6、7例目となる取替工事を受注
・原子力発電所の重要設備である炉内構造物の最新化で、原子力発電プラントのさらなる信頼性向上に貢献
三菱重工業は7月25日、原子炉容器の中で燃料集合体を保持するための設備である炉内構造物2基の製造・取替工事を、関西電力の高浜発電所1、2号機(福井県大飯郡高浜町)向けに受注したと発表した。神戸造船所(神戸市兵庫区)において順次製造した後、現地での取替工事を実施する。炉内構造物の一体取替工事としては、2021年に実施した関西電力美浜発電所3号機(福井県三方郡美浜町)向けに続いて世界6、7例目で、その全てを三菱重工が受注している。
炉内構造物は、全長約10m、外径約4m、重量約130トンのステンレス製で、燃料集合体を収納する下部炉心構造物と、それを上部から支持する上部炉心構造物で構成される。今回製造する炉内構造物は、長期的な信頼性向上の観点から、海外において発生事例があるボルト損傷への対策を施すなどの最新設計を取り入れ、一体取替を実施する予定。
特に高い安全性と信頼性が求められる炉内構造物は、大型構造物であるにも関わらず0.01mm単位での加工精度が必要で、非常に高い設計・製造技術力が要求される。また、炉内構造物を原子炉容器に据え付ける際には、非常に高い精度で位置決めする施工技術力も必要となる。
三菱重工は、原子力発電プラントメーカーとして培ってきた総合技術力を生かし、原子力発電所の安全性向上および安定運転に貢献していく。
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